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ぼくはねこ
2.


(あれ?ここどこだろう…)

目が覚めると視界がいつもと違った。
隣のベッドにはセシルが寝ているはずなのに…

「…ぁ、」

そういえば昨日はシノの部屋に来てそのまま寝てしまったんだった。

シノはどこだろう、と見渡すと、奥の部屋からコップに水を入れて帰ってきた。

「あ、ル、ルナ」

持ってるコップから水を少し溢すくらいにルナが起きているのに驚いたようだ。

「シノ、おはようございます」

「お、おはよう」

カタカタいわせながら持ってるそれを机に置く。

「?」

不審に思ったがそんなに気にもせずベッドから出る。


「カイのところに行きますか?」

「あ、あぁ」

シノは何度かつまずきながら壁に掛けてある羽織を取る。
らしくない姿をルナは無言で見つめる。
熱でもあるのだろうか、と近くまで行き、シノの額に手を伸ばした。

「…っ」

触れるか触れないところで手を払われた。
一瞬何が起こったのかわからずに自分の手を見る。

「あ、ごめん。」

シノはすぐに謝ったが相変わらず目を合わせてくれない。


(もしかしたら昨日ので僕がジューン様の事を好きなのがバレたのかもしれない…
ジューン様にも変な態度をとってしまったし…)

最悪だ…

「…シノは気持ち悪いって思いますよね…でも僕、側にいられるだけでいいんです…」

「そ、そう、か。やっぱりルナは」

「…好きです」

誰にも言わないでおこうと思っていたが、シノに明かしてしまった。

口にするとやはり後悔の方が大きくなってとっさに部屋を出た。




自分の部屋に戻ると姉がすでに起きていた。

「ルナ、昨日買い物に行ってからどこに行っていたの?まさか今帰ってきたの?!」

頼まれて買った服はシノの部屋にある。
でもそれを取りに行く元気もなくて返事もろくにせずベッドに入った。

「ルナ!」

セシルに対してこんな態度をとったのは初めてだった。
それでもセシルを見ていたらジューンとの幸せそうな2ショットを思い出す。

ルナのベッドに近づいて小言をずっと言っているのに対して耳を塞いで小刻みに震えていた。



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あきゅろす。
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