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そんな生活が、母親が亡くなる直前まで続いていたため、フードで姿を隠すことはユキの中で日常になってしまっていた。


母親以外とは会話をしたことがなかったユキは、人見知りで、無口で、無表情な子に成長した。


村人たちは、尋常ではない隠しように、薄々ユキは神子候補なのだろうと気づいていた。


ーー気づいていたが、何もしてやれなかった。


この親子のために何もしてやれなかったことを皆は後悔した。


初めて、フードを外したユキの姿を見た村人たちは、その神々しく、美しい姿に、ただただ見惚れた。


漆黒の髪はもちろん、瞳はぱっちりクリクリの二重に、ほとんど外に出たことがないせいで日に焼けていない真っ白の肌、筋の通った形の良い鼻、紅く濡れた唇、全てが綺麗だった。



当時、ユキは13歳。


中性的な顔立ちの上に、無表情なユキは性別の判断を困難にしていた。が、どうやら男で、その当時でもかなりの容姿で、将来は更に美人になるに違いないと誰もが思った。


そして、同時に男の神子候補であることが心配でたまらなかった。

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