入部02 時間がとんで今は放課後。 すぐに部活へ行きたかったんやけど、日直やっちゅうことを思い出して今うちは誰もおらん廊下を1人寂しく歩いとった。 あ、日直はちゃんと終わらせたで。 今は部活に行く途中や。 廊下から外を見ると、もうすでにいくつもの部活が活動を始めている。 (元気やなぁ) そんな彼らを眺めながらテクテクと歩を進めていくと、ようやくそれらしい部室が見えてきた。 なんで、アメフト部の部室だけこんなに離れとるんや。 担任に聞いといてよかったと、思いながら閉まっとる扉をノックする。 コンコン グラウンドにはおらんかったし、誰か居るやろと思いながらまっとったら、案の定扉が開いた。 ガラッ (栗・・・?) 出てきたのは、横にも縦にもおっきな人やったんやけど。 それよりも、気になったんは頭部。 (どっからどう見ても、栗やんなぁ。) ジッと見つめ合うこと数秒。 目の前の人がプルプルと震え始めたと思ったら、雄叫びをあげて突進してきた。 「も、もしかして入部希望者!?」 「!?」 目を輝かせていようが、例えそれが喜びからであろうが。 この巨体に突進されたら冗談向きであの世いきや。 とっさに、大きく横に移動して避けた。 ドシャという音が後ろから聞こえてきたが、気にせず部室の中を覗き込む。 と、そこには部員らしき二人の姿がおった。 制服の人と、ユニフォームの人。 [*前へ][次へ#] [戻る] |