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癒し系だと思った瞬間その人の表情が焦りに変わった。

……のを見逃さなかったぜ!!


さっきの言葉!!聞こえてましたか!?
き、気にしないでくださいね!その、貴方が知り合いに
とても似ていて、その……!!


たぶん、そう言ったその人は辛そうで悲しそうで、
なぜだか抱きしめたくなった。
というか抱きしめちゃった。
この人を纏う雰囲気がすごく、懐かしく感じて、愛おしかったから。

「ごめん、本当にごめんなさい。俺、誤解してました。で、すごい焦って、ました。そんな態度、分かったんですよね……?
ごめんなさい、俺なんかより貴方の方が、……その、なんて言えば良いか分からないんですけど、本当に、ごめんなさい!!」


いきなり抱きしめた上に本当に日本語としてまとまってない俺の言葉。


……何が言いたい、俺。


いやいや、それが分からないから困っているわけで?
でも、本当にごめんなさいいいいいいいい!!!!!!


そんな気持ちが伝わったのかな。
察してくれたのか、温かい手が俺の頭に触れて、
「大丈夫だよ、ありがとう」
そう言って撫でてくれた。


何この人!!本当にヤバイ!!
癒されるって言うか、なんか、泣きそう!!!

なんで?



俺が聞きたいわああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!










『大丈夫、俺に触んないで』








穏やかで優しくて、でもどこか冷たい誰かの声が俺の頭をよぎった。



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あきゅろす。
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