次期会長殺人事件
「………」
あ、手が止まった。
あれ、なんか次期会長様変な顔してない?
あれれ?
なんかすごいこの部屋反響してない???
どうしてだろう
どうしてかなぁ
どうしてなんだろうなァ
なんでこんなに誰かが興奮して叫んだあと、みたいに反響してるのかなァ
あはは、アホヅラぁ
…………、……俺、また、やっちゃった?
やっちゃったんでしょ!?次期会長様!!
変な汗を流しながら次期会長様を見つめると察してくれたのか肯定の意を、
首を、縦に動かした。
やっちゃったんだあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「う、」
「……」
「うっわああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
次の叫びはちゃんと意識してました。
ちゃんと、意識してました……
それは、絶望の叫びだった、と思います。
うあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!
未だ叫びながら俺の短くさっきまで次期会長に触られていた足は
次期会長に勢いよくのばされてドガッと鈍い音を立てていた。
なんで蹴ったかなんて、
脳内が崩壊しそうな俺が理性を保てていた訳がないだろう?
だって、ほら、
俺、縛られたまま、走ってる
スゴイ器用だったんだね、俺って☆
なんて変なところで冷静さを取り戻してた俺は誰もいない、…居なくて良かった……
廊下をもうダッシュで走っていた。
俺のへなへな蹴りを食らわされていた次期会長様はあの後我に返ったかなぁ……
それともまだ呆気にとられてアホヅラ……めっちゃイケメソなアホヅラかましてるかなぁ……
なんて無意味に蹴ってしまった次期会長様のことを考えながら。
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