其々の砌にて
青
白々しく首を傾げて表情を伺えば、決意の光りを宿した目線とぶつかる。
「…っ、さっさ、と……済ませ、っぁ、」
「さっさと?早く済ませても良いが…」
「ひゃ、っ…ぅ!」
「つまらないじゃ無いか」
指先で摘みその先を潰して転がしながら、強めに引っ張って刺激を与える。
「ぃた、ぁ…」
「違う。気持ち好くなるんだよ」
払い除ける事もせず、いや、出来ずに、身を固くするだけの存在。
「ふ、可愛いなぁ。その反応」
攻めの手を引き反対の手で押すと、はたり、と、寝具へ沈める。
少しだけベッドに乗り上げると、その体を跨いで見下ろした。
「可愛いな。どうされたい?」
きゅう、と、シーツを握り締めて、怯えを含みながらも強がる視線。
「止めるか?まだ何もしてないが」
「…出来る、…て、言った、で、しょ…ぅ」
「ま、俺は楽しいから良いが」
顔に掛かる髪を撫でてやり顔を晒すと、その仕種だけでやはり、びくり、と、した。
「っ、…」
「何?期待でもしてるとか?」
そんな事は有る筈も無いが、余りのびくつき具合にからかいたくなる。
「感じても怖くても…、か。体は素直だな」
「怖くなんかっ」
「ふぅん?ま、いいけどな」
きしり、と、寝台を軋ませて左手をつくと、右手は下の感じる部分を撫でた。
「あ、…っ」
「まだ、か。楽しめそうだ」
胸に顔を寄せると布と突起を口に含み、がじがじと歯を立てながら片手は下を摩る。
「ん、ぅ、…あ、ぁ…っは、あ…」
声と体から返る反応を見つつ、じわじわと気持ち好くなるように触って行く。
「神、田っ…や、っ、…ん…ぅ」
舌で擦れるように布を使って胸を嘗め、時折吸いながら、もう片方も同じように構ってやる。
つ、と、存在を示すそれを押し潰し、強く噛み付いた。
「いっ、ぁ…、いた、ぃ…」
「脳に気持ち好いと認識させろ。素直になれば好くなる」
「そん、な…の、ぁあ、んっ」
ぎぅ、と、右手で下の全体を握り込むと、次は柔らかく優しく揉み上げる。
「条件反射を快楽と捉えるんだ。此処みたいにな」
手の中でひくひくとうごめく急所の部分に、享楽を与えて大きくして行く。
「はぁ、っ…ん、あん、…っ」
「甘いな。好い声だ。気持ち好いのか?」
「ん、っ……、ぅ」
シーツから手を放し口を塞いで、ぎぅ、と、目を瞑ると必死に声を押さえる。
現状を拒絶するかのように、見ない事で気付かぬふりをするかのように。
「おい、声を抑えるな」
ふるふると顔を小さく左右に動かして、拒否の姿勢を示す。
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