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どちらかと言えば甘い顔立ち、に加えて気だるい空気――取り違えればアンニュイな色気。

バスケ部時代から、大男に囲まれて異常にむさ苦しい中、自分が女性に騒がれる意味もわかっていたし、男しかいないむさ苦しい世界で、気の迷いを起こす奴らの心理もなんとなくは理解していた。

良くも悪くも、自分の容姿が武器になるということを、過去の経験からいい加減理解していた。


「……」


玲司はふと、まじまじ古賀を見つめた。

同じ男として嫉妬したくなるほどに均整のとれた体格、精悍な顔立ち、属に大人の色気と言われるような雰囲気。

多分、こういう男に女は惚れるんだろう。


「あの、古賀先生…お伺いしてもいいですか?」

「何でしょう?」


古賀がコーヒーを飲みながら、ネクタイを緩めて窓際のデスクに腰を下ろした。

玲司はコーヒーカップを置くと、応接用のソファに腰を下ろして煙草の火を消した。


「古賀先生は、男相手に勃ちますか?」

「ぶほっ…!!」


唐突な玲司の質問に、古賀は派手に吹き出した。


「げほっ…何を、またっ…ごほっ!…」


古賀は咳き込みながら、玲司の方を椅子ごとクルッと振り向いた。


「…あー、いや、どうなのかなぁと…」

「松田先生、何を考えてるんですか?」





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あきゅろす。
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