: 「普通もっと他にあるだろ?なんでメロンパンかなぁ。やっぱり、微妙」 「何をゆっとんねん!?メロンパンは貴重品やで!?」 「あはは、はいはい、そーだね」 なんだかんだ付き合いは3年目。 渉といると気を遣わなくていい。 「ほんまやで!?」 「うん、うん。メロンパンね」 「ぉわっ!?メロンパン、馬鹿にすんな〜!?」 「してないよっ…てか、渉、必死過ぎ!」 「メロンパンの逆襲や〜!!」 「ちょっ、渉!痛いってばっ」 と、戯れていた望の耳に、 「HR始めるぞ〜!野郎共、席につけ〜!!」 低くよく通る声が聞こえた。 「あ……」 慌ててその声を振り返ると、いつもの如く白衣姿の古賀が、日誌を手に教室に入ってきた。 どうやら、担任であることに間違いはなさそうだ。 信じられない現実。 一気に心拍数が跳ね上がった。 挨拶をして全員席に座った時、一瞬古賀と目が合ったような気がして、望は赤くなって慌てて俯いた。 「じゃあ、今日はまず、自己紹介から…番号順にいくか!」 「古賀が先にやれよ!!」 前列の辺りから古賀コールがおきる。 「馬鹿者!!先生をつけろ!教師だぞ、俺は!」 半分笑いながらコールの首謀者にツッコミを入れる。 [*前へ][次へ#] [戻る] |