♂ 「ん――っ…ぁ……悠っ…」 真咲は欲情に潤んだ瞳で、吐息混じりに悠の名を呼んだ。 中心が熱くて堪らない。 熱が体内に籠もって、腰骨が勝手にビリビリと疼く。 「ん?」 悠の長い指先が真咲の頬を撫でるように辿り、その黒い双眼がふわりと妖艶に微笑む。 「――…っ…」 真咲は涙目になりながら、顔を赤くしてその黒から目を背けた。 「真咲?」 悠の声が妖しく耳元に囁きかける。 「――んっ…!…は、ぁ…」 その吐息が耳を撫でるだけでも、真咲はビクッと身体を震わせた。 頭の中まで熱くて、どうにかなりそうだった。 「熱い?」 「っ――…ぅ…」 囁きかけた悠の唇が、そのまま真咲の耳たぶを甘噛みする。 真咲はその刺激に思わず首を竦めた。 悠の触れ方は間接的に真咲の熱をあげるだけで、解放へと促してはくれない。 絶対に意図的だとわかる意地の悪い煽り方。 「や、っ…んな、のっ……ズル…っ」 悠の舌が耳の中に滑り込むと、妖艶な濡れた音が真咲の鼓膜を揺する。 真咲の弱い場所をちゃんと知っている悠。 「――何が…?」 囁きが耳から背筋を伝って、腰に痺れを起こす。 [*前へ][次へ#] [戻る] |