可愛い人が居たら貴方はどうする?
『ちょっ…はっげしいな…あの人…』
『やァだ何、あの子…こっち見てッ!』
『新宿っぽいなぁ…』
『…ここらぽくないわねェ』
「あ。ユウヤくん!!…と、山田さ〜ん!」
新宿の伊○丹前で、ユゲさんは待ち合わせてた俺に気付いて手を挙げる…と同時に、俺の知らない名前も呼んだ。
山田と呼ばれたスキンヘッドの激しい恰好の人は、ぱぁ〜ッと顔明るくしてユゲさんに手を振り返す。
…え、何この人、ユゲさんの知り合い?!新宿って、スゲェな…
こんな感じで、俺は山田さんこと、ユウカちゃんに知り合った。
スキンヘッドで恰好がコロコロ変わるけど綺麗な顔した人。会うたび俺をジッと見て色々からかって来るけど、優しくて性格がイイ。
新宿でユゲさんとの待ち合わせまで、ユウカちゃんと遊んだりもする。
あいつ、放任主義みたいな雰囲気かましながら、自分が来るまでユウカちゃんと一緒だったってわかるといっつもちょっと安心した顔すんの、めちゃめちゃ可愛い。
知り合って暫くした日、三人で飯食うことになって店の半円席に−俺・ユゲさん・ユウカちゃん−の順で座った。だいぶしてユウカちゃんがユゲさんに耳打ち。
俺まで届くデカい声で。
「ユゲちゃぁ〜ん!」
「ん〜?なに、顔近いよ?声デカいし」
「ねぇ、ずっと前に溜息野郎だったのって…原因この子でしょ?」
「…ブッ!!!…」
「うあっ、何ユゲさん?!汚たなッ!!!」
ユゲさんが食ってた飯粒吹き出したっ!!
ユウカちゃんはゲラゲラ大爆笑。
「ユウヤくぅ〜ん、愛されてるわネェ」
「えっ?あ、そりゃあ…」
後日聞いた話、ユゲさんは俺と付き合うのをかなり悩んでいたらしい。
仕事も上の空で、友達のユウカちゃんの存在を蔑ろにするくらい。
そんなの俺知らないし!
くっそ…可愛いいなぁ、もう。
今日会ったら抱きしめてやろう。
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