人をどうしようもなく惹き付けてしまう、不思議な魅力のある美しい青年。皆さんなら、彼をどんな目に会わせますか?容姿は自由でお願いします
そいつは、暗い裏路地で誰かと口論の真っ最中だった。
「もぉっ!!!ヤめてって言ってるでしょぉ〜!!」
ガタガタと路地のゴミバケツが鳴る。
…うっせぇな…、痴話喧嘩ならよそでやれ
くわえ煙草のフィルターを苦々しく噛んだ俺は、今まさに現場を通り過ぎようとしていた。
「ゃッ…ちょっと何すんのよぉッ!!痛ッ!離してっ…あッ、ヤだ!ヤだってばっ、もぉッ!!!」
ガタガタ、ビリビリッ、ビリビリッ、ガシャン!!!
……あ?ビリビリだ?…
ガタガタ、ガシャン!!はまぁいい…ここら一帯には良くある音だ。
しかし、ビリビリって何だ、ビリビリって。
そう思った瞬間、路地から目の前に茶髪ロングヘアでキャバ嬢ドレスを破いた恰好の女が走り出て来たと思ったら、コケた。盛大に。
すぐ後を追ってきた男に、早々に捕まって…
…うわ、ドレスボロボロじゃん。
つか、路上で女に馬乗りとかちょっとは考えろよ…
今度は、目の前で繰り広げられる痴話喧嘩。
女が喚く、暴れる。
男はがなる。
暫く様子を伺っていると、男が女目掛けて拳を振り上げた。
オイ、ちょっと待てって!
瞬間、俺は煙草を捨てて走り出した。
「ちょっとお兄サン、そんくらいにしとけって。かわいそーだよ、彼女」
男の腕を掴む。
あ〜ぁ、ホラ、その娘ボロボロじゃん。
男は酷い血相で俺を睨む、今度は男が暴れる。
あぁ…めんどくさ…
「ちょっ、暴れんなって!なぁ、おい、オイ…って、いい加減にしろよクソ野郎がッ!!!」
掴んだ腕を捻って、顎を片膝で蹴り上げる。
…あ…ヤバ、うっかり…と思った時には、男はノびて路上にお寝んね。
「あ〜…、コレ、秘密ね?」
言って、号泣するボロボロのキャバ嬢を抱き起こす。
可愛い顔してんのに…顔も殴られてんじゃん…服破れて胸出ちゃ…あ、れ?…え、ちょ…この身体つき、男?!!
◆
◆
◆
「はァ〜…あの時のユゲちゃんはホントカッコ良かったわぁ〜」
「あの時の山田さんはマジかわいかったよねー。女好きならホレてたかもねぇ」
「…!!…ちょっとぉ、だからァ、ユウカだってばァ〜」
んー…今日も暇だよ、ユウヤくん。
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