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企画部屋
愛は素顔と親子鳥。(戦国BASARA・天海/茶紅覇様)
※お相手は天海様です。お題文字は「あ」とさせて頂きました。(相互リンクでも大変お世話になっております茶紅覇様よりリクエスト頂きました、いつも本当に有難うございます!!涙。)

※そして大変申し訳ございませんが…ご注意事項がだらりとございます(土下座)※

※初の天海様という事もございまして、天海様と主人公ちゃんの関係等等、軽くご説明させて頂きますと…
井澤考察内におきましては、天海様は三十路後半…いっそ四十路(げふげふ)でございます、それに対して主人公ちゃんは…20歳そこそこ、下手したら10代といったところでしょうか…。

…はい、犯罪臭が致しますね誠に申し訳ございません…!!!滝汗。(謝ればいいってもんじゃねぇ)
そして天海様は生臭坊主です、お肉等も食べてると思われます。

こちらの設定で、もう駄目だなぁ…と思われました方々、どうかご無理なさらず、是非に井澤を心から罵倒し尽くした上でお戻り頂けましたら幸いです。(陳々謝)

※主人公ちゃんの容姿設定等はございませんが、立場的には金吾くんの妹で、お姫様でございます。
こちら込みで皆々様にて可愛くカスタマイズして頂けましたら何よりでございます!!

※前書から井澤感満載で大変恐縮です…でも天海様が20代だったら詐欺なのではなかろうか、の思いに僅かでもご同意頂けました上、上記設定諸々までご承諾頂けます皆々様がいらっしゃいましたら、お読み頂けましたら嬉しい限りでございます。



*****



『天海さまっ。』


『天海さまー!』


『天っ海っさまー!!』



……私の姿を見付けてはとてとてと。

駆け寄り後をついて来るこの女(ひと)は、金吾さんの妹君、おなまえさん。



「…私の事は構わないでください。」


兼ねてからそう申し上げているのですが…一向に止める気配はありません。

時に騒がしい程で…と、こういうところはとても似ている兄妹ですね、容姿は全く似ていないのですが。



こう付いてまわられていると……まるで、雛鳥の親にでもなったような気分ですよ…。





いえ…それならまだましだったかもしれませんね。

何分、彼女の興味は只一つ……。


『天海さまっ!仮面の下のお顔…見せてくださいっ!!』

お願いします!



そう詰寄られるのも、今に始まった事ではありません。

……そう、彼女は私に関心がある訳ではないのです。



素性の知れない怪僧の素顔が知りたい…。

その単なる興味本位、怖いもの見たさ…その類に過ぎないのでしょう。



「…お断りします。」



いつものようにとあしらえば、しゅんと項垂れる立坪菫。

おや、今日は……随分と早く折れましたね。



そろそろ諦めてくれるという事でしょうか、と僅かに思案すれば、

ふっと顔を上げ…遅れて声も。

『あ、あのっそれでしたら私…お茶の子に…あ、お夜食もお運びしますから!』

「……自室でも外しませんよ?もちろん就寝時も、です。」


…自室なら外し易いだろう。

そう目論んだのでしょう彼女をばっさりと。
無慈悲に斬り、取り付く島さえも遠くへ流し出せば…うう、と軽く唸りを上げ始める。



…ですがそれでもまだ、別案を考じているようですね。



諦めずとまた向き直られたものの…

『え、えーっと…それでしたら…あ、の…その、お背中…流します、ので…。』

「……湯殿でも外しません。大体、それは貴女の仕事ではないでしょう?
貴女はこの屋敷の姫なんですから…まず侍女達が許さないでしょうね。」

……なんとかと捻り出されたのは、彼女の苦悩の滲む実に苦い案。


姫が家臣の背を流す等…もっての他でしょう?と。

その苦味に苦笑を混ぜ説けば…少し顔を赤らめ、ぐっと言葉に詰まられる。




フフ…僧に頓智で挑もうとは、無謀なものです。


いえ、その無謀さ故にからかい甲斐が……おっと。
…可愛らしいので、私もつい相手をしてしまうのですが。




ですが流石に素顔を見せる訳にもいきませんし……そろそろ、折れて頂きましょう。



苦味に苦戦している彼女に、優しい言葉の一つも掛けず、「…それでは。」と残し去ろう…




…そう踵を返したのですが、


『どうしても…ですか?』


引き留めるべくと、張られた彼女の声に振り返れば、

またと私を真っ直ぐに、見仰ぐ菫が一輪。




……全く、懲りない女だ。





………しかし、なぜそこまで。
私の顔が見たい…、等と言うのでしょうか。

面白くも可笑しくも何もないと、以前から申し上げているというのに。



解りませんね…と彼女の顔を見返していれば、

『っ本当に…ずっと、外されないのですか?』

そう、切々と。



……ずっと外さない等…本来ならば有り得ない事。

それでも彼女は…私の言葉を少しも疑わず、私の許可を待っている。


人に縋られる、というのは…実に良い気分です。
それがどんなに愚かな事か……いえ、人間らしい事か。


貴女は本当に……私を愉しませてくれる女だ。




そして必死な彼女の様子には……やはり、呵責心が擽られるというもの。


一度深くと目を閉じて、考じるような振りを見せ…
ゆっくりと彼女を見据え、新たな頓智を彼女へと。



……いや、これは灸かもしれませんね?
それと知りながらも、


「……そうですね…強いて挙げるならば…。


あぁ…流石に、接吻をする時は……外しますよ?」

それ以外では…思い付きませんねえ……。


フフ…と含み笑んで、彼女の耳元へと寄り…囁くように告げれば、
途端に頬を焦がすのも面白いものです。



……世間知らずな姫君には、効果抜群、といったところでしょうか?


少し、この愉しみが減るのは惜しいですが…情けをかける訳にもいきませんからね。
まぁここまで言えば……彼女も諦めるでしょう。



……ではせめて最後に、この真っ赤な顔を愉しませてもらいましょうか。




そう思い、しばらくと俯く彼女を再度見詰めていたのですが、
思い至ったとばかりに、ばっと顔を上げた彼女と目が合い…

『わ、わかりました…っ!そのっ…不束者ですが、よろしく…お願い、致しますっ…!』

頭を下げ、腰を折る…おなまえさん。





……はい?





「………は?」

…流石の私も、それはもう気の抜けた声が出てしまいましたよ。

『…えっ?あの?』

その心底呆気に取られている私に気付き、彼女が徐々と顔を上げ…私よりと困惑し始めたよう。

…どうして貴女の方が動揺しているのですか。


「………何を言っているんですか?貴女は。」

こちらが聞きたいのですが、と首を捻ってみせれば、

『…ですから…その……せ、接吻を…する、間柄でしたら…見せて…くださる、と…。』

ぷすぷすと、煙が上がりそうな程にまた頬を焦がし俯いていく……。



……なるほど。
売り言葉に買い言葉、といったところですね。


「………………そういう事ですか。


…少し、冷静になりなさい。
そうしおらしくしていれば…器量はいいんですから、もっと自分を大切になさい。」

たかだか私の顔が見たいがために…馬鹿な事を言ってはいけませんよ。


そう誡めたつもり…だったのですが、

『……え…?天海さま、今…褒めて…くださいました?』

…嬉しい。
と…どういう訳か、それは幸せそうに彼女ははにかんでいくばかり。




……少々、雲行きが怪しいように感じるのは…気のせいでしょうか?


「………おなまえさん?
…まさかとは思いますが……本気、なのですか?」

それとなく…ともいかず、そう問い質してみれば、


『……はい。
いつか、お顔を見せて頂けたら…それだけ心を許して頂けたら、告白しようと思ってたんです。』

と、これまた笑顔で答えますか……。


フフ…フ、…軽く眩暈がしてきましたよ……!!


「……!っお、お待ちなさい…!!
私と貴女の年齢差が幾つあると思ってるんです!?第一、金吾さんが許すはずがないでしょう…!!」



――



「え?おなまえの気持ち?もちろん知ってたよ!
ぼくも天海様ならいいかなーって思ってたから、応援してたんだ!」


おなまえさん相手では埒が明かなくなって参りましたので、金吾さんに…。

……そう思った私が馬鹿でしたね。

「金吾さん!大切な妹君でしょう!?それを貴方は…私のような、素性も知れぬ僧に預ける等と…!!」

「ご、ごめんなさいっ!で、でもっ預けるんじゃなくて、貰ってもらえればなって…。
ぼくが言うのもなんだけど、結構可愛い妹だと思うし…天海様ならぼくも安心だし…。」


事の重大さを知って、思い直して頂きたかったのですが…やはり金吾さんは金吾さんですね。
私は貴方に相談を持ち掛けた自分を恥じてさえきましたよ。



……本当に…どこまでも、呆れた兄妹です。

これではおなまえさんを思い留まらせて頂けなくなってしまうではありませんか―。









『…天海さま、兄さま…反対、してました?』


金吾さんの部屋を出たところで、すぐに彼女が声を掛けてくる。
恐らく…私が出るのを待っていたのでしょう。


……ここで、反対されてましたよ、と。

偽るのは簡単ですが…何せ金吾さんの事です。
口止め等したところで意味もないでしょうから。

…私も、ばれてしまうと解っている嘘を吐く趣味はありませんしね。


「…いいえ、むしろ応援してくださるそうですよ。」

仕方なくとそう答えれば、

『…よかった!

……あ、でも…天海さまがお嫌でしたら……本当にいいんです。』

私が妹だから…とか、そういうのは……悲しいですから。

一瞬、大きくと咲いたものの……無理に、作り笑って見せるのですから……弱りますね。




……こうも辛そうに笑う彼女は…初めて見ます。

ましてや、彼女に悲しい顔は似合わない…。
そう思うあたり、私もなかなかどうして…といったところなのかもしれませんね。




「……私は、嫌だとは一言も言ってませんよ?

むしろ、貴女が私を愛してくださっているというのなら…悪い気はしませんね。」

嬉しいですよ、とわざと遠回し気味に彼女に伝えれば、勢い良くと顔を跳ね上げて、

『ほ、本当ですかっ!?
でしたら私、頑張ります!より天海さま好みになれるように…。』

何でもおっしゃってくださいね!

等と無邪気に言うのですから…これは育て甲斐もありそうです。

「…そうですか?
それでしたら…これからはもう少し淑やかに、静かに…姫らしくなさい。
もう遠くから声を張らなくとも、急いで駆け寄らなくとも…私は逃げませんからね?」

……あの様子で、今後も軽々と人前に出られて…誰かに見初められでもしたら困りますからね。

その心意は声には出さず告げれば、

『はいっ。』

…フフ、笑顔と良い返事…ですね。



てっきり、私の素顔だけに興味があるものと思っていましたが…
……愛される、というのは…嬉しいものなのですね。

その相手を愛しい、と。
そう思える事すらも…どこか嬉しく感じてしまうとは不思議です。



……嬉しそうに私の後を追っていた彼女は、雛鳥ではなかったのだと。
しかもこれからも…私の下を離れないというのですから、知れた今日は…実に、良い日です。


ならば私もこれからは、親鳥の仮面等すぐに捨て…情のままに彼女を愛する事に致しましょう。







*****

おまけのけ。



祝言を上げる前に…どうしても、私の素顔は見たい、と。
おなまえさんがそう聞かないので…自室へと連れて来ましたが、すぐに見せては面白くありませんね…。

……何も今接吻が出来る訳でもないのですから、何か代わりに頂きたいものです。


そうです、少しからかう位は…良いでしょう?


私の向かいへと腰掛ける彼女へ、ぐっと。
左耳へ、息が掛かる程に距離を詰めては、

「あぁ…そうでした、おなまえさん。
夜…は、静かにして頂かなくてもいいのですよ…?」

むしろ、そう…大きな声で、甘美に、私の脳を溶かす程に……啼いてくださいね?

そう…彼女の羞恥心を煽るように、と落とす。


『てっ…天海さま…!?』

案の定にびく、と身体を震わして頬を焦がし、言葉の意味に慌て始める彼女の様子が…予想通りで。


…いえ、予想よりも……遥かに、良い反応で。

「…フフ、どうしました?夫婦となるのですから…当然でしょう?
貴女は本当に可愛いですねぇ。」

『…///』

…可愛い方だ、と思わず零せば、また一層に可愛らしい反応をされるので…抑えるのも、なかなか苦労しそうですよ。






「これは…早く祝言を挙げないといけませんね。」

『?』


仮面を外す前に…と漏らした呟きの意図も、彼女はきっと解らないままに。
ただ今は、私の素顔がついに見られる、と心を躍らせているようです。



…いっそ仮面を外した私を見た彼女の反応如何では…どうとでもなってしまいそうなのですが。


まぁ…それは、私も外してみないと解らない、というところですから…ククク。

彼女の視線を浴びながら、ゆっくりと手を掛けて―。





おまけ・終

*****


初…天海様、で…ございましたが…なんでしょうか、とりあえず鎌を摩り合わせる音が凄く間近でしているのを感じています…申し訳ございません申し訳ございません…凹。(おっと手が…!!ですね涙!!)

どうにもこうにもめちゃドイヒーで井澤申し訳なさで胃が死んでおりますが、
「天海様」と「金吾くん(主人公ちゃん)のお屋敷」で「天海さまー!と寄っていって、(金吾くん風に)あしらわれる」というお題にて、書かせて頂いておりました。。

…あ、大丈夫です、申し上げて頂かなくとも…。。どこがどう、あしらわれてるんだよっ!!ってお話ですよね…滝涙。(よし、斬首はまず決定な)

最初の方にさらさら〜っとあしらわれている風にさせて頂いたつもりだったんですが……全然、ですね…。。(頭抱)
そしてラスト…若干、若干ですが…俺様風味醸し出す為に、吹っ切れ天海様にしてしまったのですが…、
もう☆今日も天海さまったらつれない!でもそこが素敵…!!な感じで、そのままギャグ路線の方が宜しかったでしょうか…??
苦情、誹謗中傷、怨言、慨嘆ございますかと存じますので…是非ご遠慮なくおっしゃってくださいませ…。。(切願)

そもそも婚約しちゃってたりと、意外とラブいお話になってしまって…井澤がなんだか驚いております。。
天海様は…なんでしょうか、みったん(明智さんの事を井澤はこう呼んでいるよ、痛いだろう!?涙)よりも愛情ってものへの希求が強い印象だったので…それが恋愛話になってしまった背景かもしれません…。


今回、初めて書かせて頂きまして……天海様は…ノイトラ様と田中くんの半々かなぁ、というところに井澤考察は落ち着きつつあります。
初作品でなんで天海様視点なんだよ、この弩阿呆!!死に曝せぃ!!というご意見もございますかと存じますので、、、やはり件の頁にて、天海様という新たなる俺様話(と井澤は信じている、というウザイお話)をさせて頂けましたら、と思っておりますので…お許し頂けましたら幸いの限りです。

この度も駄作にも関わらず、、最後まで、お読み頂きました皆々様、本当に本当に有難うございました!!(深々謝)
そして何より…申し訳、ございませんでした!!(土下座×首ころり)

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