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企画部屋
いちごのぱるふぇ。(スーダン・田中眼蛇夢/一万打企画見本夢)
※お相手は田中くんです。こちらは一万打感謝企画の見本作品でございます。
(もしリクエストをお考え頂いております方々がいらっしゃいましたら、少しでもご参考になりましたら何よりです。)

※一万打感謝企画夢は井澤がショート×ショートを書いてみよう、という事で全体的に短くなっている…はず、です(あくまでも井澤作品内比、ですが…汗。。)
その他、一万打企画の詳細に尽きましては、大変お手数ではございますが、トップの“一万打企画”のページまでアクセス頂ければと存じます。

※それでは改めまして…主人公ちゃん設定等等、何もございません!!(ドパーン)
どうか皆々様での素敵なカスタマイズを宜しくお願い申し上げます。

※以上諸々、ご理解&ご承諾頂けました温かい皆々様がいらっしゃいましたら、お読み頂けましたら感激でございます。



*****



私、いちごパフェが一番好き。


いちごが好き。
パフェも好き。


それが組み合わさった奇跡の産物が、
まさに、いちごパフェなのです。


だって、いちごがたくさん乗ってて、
見た目も可愛くて、
1つで味も色々楽しめて。

…ね?もうこれ、最強じゃない?



『ねえ、田中くん。
田中くんは、いちごは先に食べる派?最後まで取っておく派?』

向かいに座っている田中くんに、人類がこれまで幾度となく議論してきたであろう、究極の問いを投げてみれば、

「…何だ?その俺様が紅苺を好むと、前提した問いは…。」

いきなり何の話だ、とばかりに怪訝な表情をする田中くん。

…そりゃ男子にスイーツのお話を振った私が悪いのかもしれないけど…
そんなに表情を尖らせなくてもいいではありませんか。


答えてくれない、と少し凹んで、パフェを一口放り込めば、
なんだかんだで見兼ねたように、苦笑してから答えてくれた。

「…まぁ、良い。
……そうだな、俺様なら…先、だな。」

後と、大事と、取って置いたところで…他の者に掠め取られんとも限らんしな。

―みょうじ、貴様はどうなのだ?


ふんふん、なるほど。
と、彼の回答を聞きながら、もう一口食べようとスプーンでパフェを掬ったところで、彼が私に問い返してきた。

『ん、私?私は……どちらかというと、最後、かな?
好きな時に食べたいというか…ショートケーキとかなら、お皿によけておけるから。

でも…やっぱり、ずっと、食べてたい派、かな。』

だからパフェなの。
だって、いちご味が最後まで続くでしょ?

ふふんと、ちょっと得意気に言えば、

「…フッ、貴様らしいな。」

田中くんに軽く笑われてしまう。

『あ、笑いましたね?
子どもっぽいとか、思ったでしょ?』

別にいいもん、とまたパフェをぱくつけば、

「いや…貴様らしい、と言ったのだ。
決して、幼児じみている、とは言っておらんぞ。」

…貴様は貴様だろう?


そう、微笑むように言ってくるから…


私は、こういう時…いつも、反応に、困ってる気が、する。


『そ、そうですか、ならいい、です…。』

そうか、と返ってくる声は、柔らかさを保ったままで。
これで素なんだから困るんですよ、と誰に言うでもなく胸中でごちる。



だいぶ乱された心を、パフェを食べて落ち着けながら、
それでもパフェのグラス越しに、こっそり彼を見る。


(……はぁ、やっぱり、好きだなぁ…。)


自分の気持ちだけが募っていくのを感じながら、

グラスのちょうど真ん中。
そこにまた入っているいちごを見れば、

彼の回答が反芻されていく。


(…いちご。
そっか、田中くんは先に食べる派、なんだ…。)

誰かに、掠め取られちゃうより、先に…か。

実は負けず嫌いな田中くんらしい、といえばらしいけど…



…実際、そっちの方が…正論、だよね…。


『…でも、田中くんの、好きな物は先に…誰かに取られちゃう前に、は…一理、ありますね。』

私が会話を再開させたと知って、田中くんがまたこっちを見て、そうだろう、と頷いてくれる。




…だけどこうして、向かいに座っていられるからって、安心してちゃダメなんだ。


だから、まだ私を見てくれている内に、と、

『…じゃ、じゃあ…田中くん。

私の、いちごになってください。』

お願いします、とペコっと頭を下げて…
ちょっといきなりだったかもしれないけど、私なりの、告白。





「…断る。」


…でも、あっさり、玉砕。


『……わぁー即答だ…。』

フラれちゃったかー、なんて笑ってみせて、
とりあえず目の前のパフェをまた食べるけど…



こ、これは……想像以上に、辛い…。

甘みが広がっていたはずの五臓六腑に、痛みがどんどん広がるのを鮮明に感じます…。



…でも、そうだよ、ね。
だって、田中くんだもん。
誰かとお付き合いとか…そもそもしない、よね。


そう、誰でもきっとダメだったんだよ!

と、泣かない為に自分を慰めながら、残りのパフェをただ食べ続けていく。


こんな時でも、口に運べば、変わらずおいしいと思えるから。
だからもう、私の支えはパフェ…貴方だけだよ……。





なんて、おかしな世界に迷い込み始めれば、

「フン、当たり前だろう?


…何せ、食すのは俺様の方だからな。」

田中くんの声で、すっかり現実に引き戻される。


『……ふぇ?』

スプーンを口に入れたまま、呆然としている私にはちっとも構わず、

「…まさか、この俺様が貴様に先を越されるとはな…。
俺様もどうやら、大事と取り置き過ぎたようだ。」

そう語る彼の言葉は、戻ってきたばかりの私には少し難しいんですが…。

ご説明を、と思っていれば、バチリと目が合って。


「…いや、それは忘れるとするか。

だが…、貴様が俺様の紅苺になれ、おなまえ。」


まぁ、すでに貴様の想いは知れているのだ。
…異論は無いな?



なんて、不適に素敵な笑顔で言われれば、

さすがに、意味も、理解…でき、ました。




慌てて口に入れたままのスプーンを外して、

『あ、は、はいっ…。
えっと、じゃあ…その、なる、ので…よろしく、お願いします。』

またペコっと頭を下げれば、

「ああ。
……よろしくお願いします。」

田中くんもペコっと下げてくれて。




…ど、どうやら、私、

田中くんの、いちごに…なれたみたい、です。




そう実感を持って顔を上げれば、
至って変わらない、彼…なんだけど、なんという、気恥ずかしさ…。


(し、しかも…さっき、名前で、呼ばれちゃった…。)


彼の言葉を思い出してしまえば、どんどん熱を持ってしまうのは、私の顔。
手で押さえてみたところで、全然引いてくれそうにもなくて…。

とにかくその熱を冷ましたい一心で、またパフェをスプーンで掬ったところで、


「……良い色味だな、おなまえ。」


食べ頃、だな…。


と。


私だけに向けられた彼の声も、

ギィ、と音を立てて、椅子から半身を起こして彼が近づくのも、

熟れて赤みを増した唇が、彼の唇で摘み取られていくのも、

ますます私を、熟させるばかり、で。


『っん……ぁ…。』


…決して深い、とまではいかないキスだったはずだけど、


スプーンで掬ったままの生クリームが、

跡形もなく溶け落ちるまでは、

彼の収穫は続いてしまっていたよう、です…。







*****

はい、見本夢、でございました…。
なんか、こんな感じの長さというか仕様というかになる予定です、的な…企画こんなんやで、的な…はずだったのですが…。
うん、とりあえず申し訳ございませんでした(土下座がデフォです)

えーと、まずテーマ?お題?としては、「田中くん」と「レストラン(?)」で「いちごパフェを食べる」でした。
意味不明な上に田中くんの公開型キス魔がデフォになりつつあって井澤が一番戦慄しています…流石覇王様、恐れ戦いてますよ((ガクブル←待て))

このような感じですが、もしリクエストございます方がいらっしゃいましたらお気軽にお声掛けくださいませ。
基準になるのに見本がドイヒーってどういう事だ、と井澤を皆々様が盛大に罵ってくださっている事と感じながら、失礼させて頂きます…(悦←コラ)

こちらもお読み頂きまして有難うございました!
宜しければリクエスト、罵詈雑言、お待ちしております(深謝)

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あきゅろす。
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