誰かに聞いた怖い話
48話…古都21
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『どうですかな、お役に立ちましたかな?』



『えぇ…ありがとうございます…ところで、この石塔は何の…』

漸く終わった寺の由来話に、少し辟易しながらも、僕は住職に礼を述べてから、一番聞きたい話題へと話を進めていた



『この石塔は、首塚の押さえ石なんじゃよ』



『首塚の…押さえ…石?』



『まぁ…簡単に言うと、首を斬られた者達が…夜事に現世に迷い出て祟りをしない様に、塚の蓋をしてこの者達の怨みを封印する石…と言う事じゃな…』



『…首塚か』

『それじゃあ、ここが云われ無き謀反の疑いをかけられて、一族郎党の悉くが討たれたと云う…その首が埋葬された場所ですか?』

僕は、首塚と聞いて顔をしかめる友人の言葉を聞き流し、住職へと尋ねていたんだ



『それは…半分は合っているが、あなたが思っている話とは、ちょっと違うじゃろ』



『半分…?』



『そう…半分じゃよ』

『この塚に眠る一族は、その昔、その地位を争ったある一族に謀反の罪をきせて、その一族を攻め滅ぼした一族なんじゃよ』



『!』

僕はこの時迄、この首塚の主達が、謀反の疑いで最初に討たれた一族だと、そう思っていたのだった

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