誰かに聞いた怖い話
・・・続白い乗用車5
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『……ここなのか?』

俺の問い掛けに奴が答え始める…

ここは既に高速から降りて閑散とした農村地を抜け、車で暫く走った道路沿いに在る売店跡地だ…

ここも以前、新聞を賑わした陰惨な事件が起きた場所なのだが……今日の話には関係ないので……

いや、関係しているのかも知れないが、今日の所は省略させてもらう事にする……



『いや、ここを右に入って分かれ道を又、右に行った所に小さなトンネルがあるんだ……そこだよ…』

『そのトンネルの中程迄入ると、異変が起きるって話だ』

『でも…以前、仲間と来たときは何も起きなかったんだよな…』



俺も幾つか噂話を聞いた事があるが…やはり話の内容がまちまちで、どう考えても眉唾物だなと思う話や、中にはもしかしたらと思わせる話も幾つかあった……

『じゃあ、取り敢えずトンネルの前迄行こう…それから、幾つかのパターンで試して見ようぜ…』



『そうだな〜、取り敢えず行って見るかぁ』



俺達は、そう打ち合わせると各々の車に戻ったのだった…

……だが、車に乗り込もうとした俺は…道路脇の廃屋の方から、誰かに見詰められている様な気配を感じて、鳥肌がたったのを覚えている……

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あきゅろす。
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