誰かに聞いた怖い話
・・・学校の怪異3
.
その場には、私達の笑い声と風の音だけが響いていました





『うるせぇな…しょうがねぇだろ…生徒は何処かのクラブに入らなきゃならない決まりなんだからよ…俺はその頃、身体を動かすのが嫌いだったんだからよ』



『わ、悪い…そうか、コーラスな…』

又もや崩れ掛ける顔を必死に引き締めながら、サーファーの彼は車好きな彼に告げました

そして私も、確かにそんな事があったかなと、薄れた記憶の糸を紡いでいたのです



『全く…まぁ、良いや…だからよ…俺はいつも一人だった』

『俺の通う小学校は、在校生が極端に少なかったんだ…だから二年生の頃から生徒全員が、何かしらのクラブ活動に参加する事になっていた…もっとも二年生と六年生の体力差は結構あるから、それなりのクラブ活動しか出来ないんだけどな』

『そんな訳で、俺達は小学校からの帰り道を一緒に帰る事は、あんまり無かった』



『あの日もそうだった…あの日は朝の内は良い天気だったんだ…けれども、皆で給食を食べている頃降り出した雨が、俺の大好物のカレーライスと福神漬けを食べ終わる頃にはしとしとと降り続き、表で活動するクラブ活動は、俺達のクラブとは違い中止になっていた』

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あきゅろす。
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