誰かに聞いた怖い話
12話…中古車
.
『そのビデオを、一度観てみたいな…皆もそう思うだろ?』



『いや…俺は遠慮したいな』



『僕は、それよりもそのツアーに参加してみたいな』



それ程リアルなテープは、私も遠慮したいな…そう本心から思いました…



『次は…俺の番か…』

『そうだな……俺の走り屋仲間の姉ちゃんが、免許を取り立ての頃に体験した話をするか…』

『インターナショナルな話の後じゃあ、少し気が引けるけどな』

…そう言って、彼は語り始めた…





『その姉ちゃんは高校の時じゃなく、大学一年の夏の休みに入ってから、免許を取りに教習所に泊まり込む…合宿に通ったそうだ』

『そこで、姉ちゃんと同じように免許を取りに来てた、一つ上の女の子と友達になったんだと…』

『2人共、無事に免許を取る事が出来てからも、月に数回は会っていたらしいんだ』

『もっとも、2人共学生だから免許は取ったものの、自分の車は持っていなくて、ペーパードライバーってやつだったんだけどな…』

『ある日2人で出掛けた時に、中古車センターの前でどちらともなく足を止めたそうだ』





『ねぇ、ねぇ!これ可愛いわねぇ〜』



『本当ねぇ、可愛いわ』

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あきゅろす。
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