誰かに聞いた怖い話
・・・角膜移植2
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『皆も知ってる通りに僕の家の病院には眼科は無いから、此から話す此の話も、家の病院に出入りする製薬会社の営業マンが、何処か他の病院の事務局から仕入れた話なんだよ』

病院長の息子は滔々と、その話を始めたのだった



『その製薬会社に勤める彼が、家の病院みたいな小さな病院の担当では無く、大きな病院の担当だった頃…その担当する病院の一つに、眼科も診察している病院があったそうなんだ…確か何処かの大学病院の傘下だって聞いたんだけど…それが何処の大学の系列だったのか、残念ながら記憶が定かじゃ無いんだよ』

病院長の息子の彼は、何処か遠くを見つめる様に、目を細めたのです



『その病院の眼科は、近隣でも名を知られた先生が診察を行なっていて、外科手術の設備も眼科専用の微細な手術道具も調っていたから、アイバンクから角膜の提供をも受けて移植手術も行なっていたんだ』

『そして…その角膜移植に伴って、不思議な体験をした病院スタッフや入院患者…そして当事者の患者の話を、その営業マンは病院のスタッフから聞いて知っていたんだよ』





その日彼女は、朝からそわそわとしていました

彼女にとって、その日は特別な日だったのです

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