誰かに聞いた怖い話
・・・迎えに来るもん7
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『テントがどうしたんです、先生?』
『テントが叩く様に揺さぶられて…外から男の声が!』
『!』
『まさか…』
『もしかして友達が…』
『…帰って来たんでしょ、友達が』
先生の押し殺した様な話し方に、ひんやりと張りつめたその場の空気を払う様に、委員長の冷ややかな声が響いたのでした
『なぁーんだ、わかっちゃったか』
『確かにそれは友達だったよ…でもな…』
『…でも?』
委員長の小首を傾げる様なその仕草は、何処か成熟した女を感じさせ、心成しか先生の顔が赤く染まった様に感じたのは、私だけだったのだろうか…
『じゃあ、続きを話すぞ…』
ちらっと彼女の方を見た先生は、自分を見つめる彼女の視線を感じて、慌てた様に話を再開したのです
『テントが激しく揺さぶられ、外から彼奴の慌てた様な声が聞こえて来たんだよ』
『おい!開けてくれ!指が上手く動かなくて、チャックが開かないんだ!』
急に降り出した冷たい豪雨で、全身ずぶ濡れになった彼奴が外にいる
『先生は、3つのファスナーを急いで上げて、彼の事をテントに引っ張り込んだんだよ』
『あー、ひでぇ雨!』
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