誰かに聞いた怖い話
・・・迎えに来るもん4
.
『バイクとは言っても、原チャリ…原動機付き自転車の事だが、今とは違いスクーター型じゃあなくて、本当に自転車にエンジンが付いただけって感じの、あの頃の原チャリはそんな奴だった』
『そして…そのキャンプ場への道筋には、結構急な坂道があったりしてな、キャンプの道具を前籠と後ろの荷台にくくり付けた状態で、その坂道を一気に登り切るのは、昔の馬力の無いバイクには、結構きつい事だったんだよ』
『だから、あの時も…』
『あの時って?』
『煩いわねぇ、黙って聞きなさいよ』
『…』
さっきの仕返しとばかりに、委員長はさっきの男の子をやり込めたのです
『…まぁ、あの時の事は、後で追々と分かるから…』
『そうだ、そのキャンプ場の事を話して置くかな…』
『そのキャンプ場へ入って直ぐの所には、舗装されていないまるで空き地の様な駐車場と、小さな煉瓦…いや、違うな…うーん…何だったかな?』
『先生、大谷石ですか』
『おぉ、そう、それそれ…その大谷石で出来た四角いゴミの焼却炉があってな、駐車場と芝生のテントサイトは低い柵で仕切ってあったんだ、そしてその柵の辺りに、小さな炊事場があったんだよ』
[前頁へ][次頁へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!