誰かに聞いた怖い話
49話…アーチ
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『あの体験はいったい…僕はこの先…』
『うーん…もしかしたら、単なる悪戯なんじゃないか?』
『うん、そうだな…悪戯な霊か、狐や狸…それとも狢…か』
『心配する事は、別に無いんじゃね』
『ひと事だと思って!』
『いや…皆の云う通りに、心配する事は全然無いのかも…』
『だってさ、それからもう何年も経ってるんでしょ、大丈夫だよ』
『…そうか……そうだよな』
『そうそう、ところで…最初の写真には、何が写っていたの?』
『それが何も…ただの景色だけで、何も写っていなかったんだ』
『僕の他は、彼も…彼の両親も…そして彼の家も…写真には、何も写ってはいなかったんだ』
『そうなんだ…もしかすると、誰でも他人から…知らず知らずの内に恨みを買っているんだ…と、知らせたかったのかな?』
『案外そうかもな…俺には良くはわからないけど……さてと、それじゃあ、次は俺の番だな…』
『あぁ、頼む』
『おう』
『皆も知っての通り、俺はドライブが好きだから、結構あっちこっちをうろついているんだけど…その場所には、恋人を一緒に連れて行っちゃいけないんだ…絶対にな…』
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