誰かに聞いた怖い話
3話…お土産4

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怪訝そうな僕に、その人は続きを話してくれた…



『実はそのネックレスは、花婿から娘さんへの旅行のお土産だったのだが……本当は外国で作った愛人(現地人)の家に代々伝わる物だったのを高く売れると説きふせて騙して持ち出した上に、その愛人を捨てて今回の縁談を進めたんだそうだ…』

『愛人はそれを知り……先祖から譲り受けた宝物を外国人に騙し盗られた事を親類中から責められた挙げ句、自殺をしたそうなんだよ』

『愛人の死んでいるのを発見した隣りの家の人の話しでは、部屋の壁一面に呪いの呪文を自らの血で書いていたそうだよ……』

『その事が、得意先の社長さんの耳に入ってね』



でも…何故社長さんの耳に…

私の疑問に答えるようにその人が続ける



『娘さんが気を失っている時に、血だらけの見知らぬ女があらわれて教えられたそうなんだ、それで結婚式を延期して調べて貰ったそうだよ』



『でも?……あなたは何でそんなに詳しいんですか?』



『僕達…来月結婚するんだよ』

『娘さんのご両親に気に入られてね』



『おめでとうございます』

そう言いながら、僕は少し不安になった

何故なら彼もハンサムだったからだ…

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あきゅろす。
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