誰かに聞いた怖い話
・・・告白6
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それで私は、そっと先生の方を盗み見たのです
けれども先生は何も語ろうとはせず、黙って目を閉じていました
でも…ちゃんと聞いているのは、先生の苦しそうな顔の表情を見れば、一目でわかりました
それで私もあえて先生に尋ねようとはせずに、少し話題を変えたのです
それは私にとっても、気になる話だったから…
『それはそうと…さっき子供の頭の傷痕がどうの…って、言ってなかった?』
私のその言葉を聞いて、一つ年下の彼女の肩が、又してもびくんと動いたのを…私は見逃しませんでした
『あの時…その子供の頭には…大きな傷痕があったんです』
『まるで…何か硬いもので割られた様な…』
私の問いに一番年若の彼女が答えました
『ねぇ…その傷痕って…丁度頭の真ん中あたりじゃなかった?』
『えぇ…そうですけど…』
『やっぱり…私も見たの…あの晩に…』
『それに……それに、あの時…私が皆さんの事を、部屋で一人で待っていた時にも…多分あの時の顔も…』
『そうなんですか…私だけじゃなかったんですね』
『そうなんだ…私達は顔は見てないけど…』
親友は私の方をちらっと見ると、話を続けたのです
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