誰かに聞いた怖い話
・・・告白3
.
後輩二人の発した意外な言葉に、私と親友は顔を見合わせていました…

親友の瞳は、私に告げていました…楽になろうと…

そして私と親友は、残る三人に告げていたのです…



『私達もなの…』





私達は最初の体験者であろう、一番若い彼女の話から聞く事にしたのです

彼女の秘密はこうでした…





『私が離れの部屋に戻った時に…あの仲居さんらしき人が、私達新入生の部屋に入る後ろ姿を見掛けたんです』

『お客さんの食事中に、仲居さんが布団を敷いたり掃除をしたりするのを、私は知っていたんです』

『だから、あの時もそうだと思ったんです』

『それで私は…ご苦労様です…そう言って、部屋の中に入ったんです…けど…』



『誰も居なかったの?』

口籠ってしまった後輩に助け舟を出す様に、私は彼女に尋ねていました



『はい、部屋の中には誰も居なくて…隣の部屋に入ったのを、私が見間違えたのかと思って…隣の先輩達の部屋も覗いて見たんです』



『居なかったのね?』



『はい…やはりそこにも…』

『それで私も一寸気味が悪かったんですけど、私の見間違いだと無理に言い聞かせて…』

『私…男の子の顔も…』

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あきゅろす。
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