誰かに聞いた怖い話
・・・胸騒ぎ5
.
『先輩、この間お願いした車の件なんですけど、今晩仕事が終わったらお願い出来ないでしょうか?』



『ええ…それは大丈夫です、明日の接待ゴルフは先方の都合で、必ず中止になります』



『えぇ、後1時間以内に連絡が来る筈です…えぇ、そうです…えぇ、人手がいるんです』

僕は彼女の電話のやりとりを聞きながら、彼女の話を頭の中で整理しようとしていた…



『えぇ…車は四駆の…えぇ…では駅前で、えぇ…はい、お願いします』



『ねぇ…ねぇってば!聞こえてる?』



『あっ、はい…すみません』



『信じられないでしょうけど…時間が無いのよ』



『信じないなんて…そんな事は…無い…ですけど…それが本当なら、兄ちゃんの所へ急いで行かなくちゃ』



『一人でじゃ駄目よ…準備が要るのよ』



『えぇ、わかってます!わかってますけど…』



『気持ちはわかるわ…でも、未来は些細な事で変わるの…そうなるとは限らないわ』

『それじゃあ、彼に準備して貰ってるから…約束の時間に駅前迄来て頂戴…良いわね?』



『はい…お願いします』



『元気を出して!未来は変えられるのよ』

彼女は最後にそう言いました

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