誰かに聞いた怖い話
・・・胸騒ぎ2
.
いったい…どんな話なんだろう?

あの人の云う様に、確かに兄ちゃんは、兄ちゃん達5人は…今朝早くからキャンプに出掛けているけれど…

僕も急なバイトさえ入らなければ、兄ちゃんや先輩達と一緒に行けたのに…

でも…本当にどんな話なんだろう…思い掛けずバイトも早く終わった事だし、僕も早く支度をして出掛けたかったのに…



僕は喫茶店の女の子が運んで来た熱いブレンドコーヒーを独り飲みながら、兄の知り合いだと名乗る女性からかかって来た一本の電話の事を考えていた

その電話の内容の不確かさが、僕の心を不安にさせていたんだ…





きっと皆は、もうそろそろキャンプ場に着く頃かな?

それとも…とっくにキャンプ場に着いて、缶ビールを味わっているかも知れないなぁ…あの黄金色の輝きの中をゆらゆらと上っていく、小さな泡達の煌めき……

そんな事をぼんやりと考えながら、バックに荷物を詰め込んでいた僕は、不意に鳴り出した電話のベルによって現実の世界に呼び戻されていた



♪⌒♪ ♪♪〜♪ ♪⌒♪♪

『もしもし…』



『ねぇ、あなたのお兄さん、今日キャンプに行ったわよね?』



『えっ…?あなたは誰なんですか?』

[前頁へ][次頁へ]

30/97ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!