誰かに聞いた怖い話
27話…同じ道
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『そうだな…なんで兵隊で…しかもアメリカ兵なんだろ?』
『第二次世界大戦の時に、本土爆撃に来て途中で撃墜された…なんてな…』
『あながち間違っていないかもね、聞いた話では、あ!ここの話じゃあ無いけど、エンジン不良で不時着した飛行機のパイロットを、村人総出で追い詰め竹槍で突き殺した…なんて言う話もあるって…』
『…そして、今でもその事があった日には、竹槍を突き立てられた時の悲鳴らしい声と、苦しそうなうめき声が聞こえて来るそうだよ…その後…戦後に建てられた中学校の建物の中から…』
『結局の所…僕には、あの日の出来事の説明は出来ないんだよ…その心霊マップにも、詳しい事は書いて無かったしね…』
『それに…本当はアメリカ兵じゃないのかも知れない、白人と言うだけで…』
『よし、じゃあ…次の番は俺か』
『俺のは、怖いと言うより不思議な話だな』
そう言うと、車が何より好きと言う彼が話し始めた…
『なぁ、一本道で脇道がひとつも無い道を走った事があるか?』
『普通は無いよな、そんな道なんて…でもな、俺は一度あるんだ…そんな道を走った事が…』
その日は朝から変な日だった…
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