誰かに聞いた怖い話
・・・身近な恐怖(伍)12
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『これって…』
『そうだよ!お前の前の携帯番号じゃないのか?』
『あ、あぁ…そう言えば…でも、でもどうして……そんな、まさか…』
『試しに、かけてみなよ』
『僕が?』
『お前のだろ』
『…』
僕は仕方なく、リダイヤルしたのでした…
『いったい、どうなってるんだろうな?』
『うん…』
『しかし、変だよね?』
『うん…』
リダイヤルした携帯番号には……
…僕が数日前迄利用していた携帯番号には、つながりませんでした…
携帯の向こうからは、無機質な音声が、この番号が使われていない事を繰り返しているだけでした…
あの日、僕の携帯にかかって来た…使われていない筈の携帯番号は、いったい誰から…どこから、かかって来たんでしょうか?
その事の答えは、いや…多分そうであろう想像上の答えは、暫く後に明らかにされたのです
『おい、聞いたか?隣町との境の林道脇で、夏頃に行方不明になっていた女性の遺体が見付かったそうだぞ』
『隣町との境って、あの峠のか?』
『あぁ、土の中に埋められていたのを、山菜採りに入った近くの主婦が見付けたそうだ』
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