誰かに聞いた怖い話
・・・夢の少女11
.
…何故?



…何故、この娘が?



…何故…僕が毎晩…夢を見ている事を知っているんだ?



僕は誰にも話して無いのに…



『お忘れですか?私の特技』

当惑気味の僕に、彼女が語りかける

どうやら僕の考えは、顔に出ていたらしい……これじゃあ、嘘もつけないな…そう僕は改めて思いました



『で…どうなんです?誰だかわかったんですか?』



『…実は、その夢の事で悩んでるんだ…聞いてくれるかな?』

…僕はこの娘に嘘はつけない……僕はそう思って彼女に全てを話す事にした…

…自分は小学生の頃に、父親の仕事の都合で引っ越した事…

…引っ越してから、風邪をこじらせ肺炎を患い…死にかけた事…

…数日後、やっと高熱が下がり、危険な状態を脱した時には…幼い頃の記憶を無くしていた事…

…そうして1ヶ月位前から、毎晩夢に出て来るようになった…どこか懐かしい女の子の事………

そんな事を、全て彼女に打ち明けた…



僕が話し終える迄、黙って聞いていた彼女が呟いた…

『この子は、幽霊じゃ無いわ…』



『幽霊じゃ無い!そ、それじゃあ、いったい…』



『あっ、ごめんなさい…言い方が悪かったわね…』

[前頁へ][次頁へ]

56/97ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!