誰かに聞いた怖い話
・・・夢の少女11
.
…何故?
…何故、この娘が?
…何故…僕が毎晩…夢を見ている事を知っているんだ?
僕は誰にも話して無いのに…
『お忘れですか?私の特技』
当惑気味の僕に、彼女が語りかける
どうやら僕の考えは、顔に出ていたらしい……これじゃあ、嘘もつけないな…そう僕は改めて思いました
『で…どうなんです?誰だかわかったんですか?』
『…実は、その夢の事で悩んでるんだ…聞いてくれるかな?』
…僕はこの娘に嘘はつけない……僕はそう思って彼女に全てを話す事にした…
…自分は小学生の頃に、父親の仕事の都合で引っ越した事…
…引っ越してから、風邪をこじらせ肺炎を患い…死にかけた事…
…数日後、やっと高熱が下がり、危険な状態を脱した時には…幼い頃の記憶を無くしていた事…
…そうして1ヶ月位前から、毎晩夢に出て来るようになった…どこか懐かしい女の子の事………
そんな事を、全て彼女に打ち明けた…
僕が話し終える迄、黙って聞いていた彼女が呟いた…
『この子は、幽霊じゃ無いわ…』
『幽霊じゃ無い!そ、それじゃあ、いったい…』
『あっ、ごめんなさい…言い方が悪かったわね…』
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