誰かに聞いた怖い話
・・・夢の少女9
.
今日の彼女は、昨晩の夢の中よりも更に幼く…
いつもは私服でしたが…その日初めてだぶだぶのセーラー服を着ていました…
…たぶん、中学に上がったばかりか…
もしかしたら、中学に上がる少し前の春休みなのかも知れませんでした…
そして、いつもと違う事は、もう一つありました…
いつものように、僕の瞳を覗き込み…にっこりと笑ったの迄はいつもと一緒でしたが、彼女が何かを語り掛けているのが…彼女の初々しい艶やかな唇の動きでわかりました
しかし…話の内容は僕には殆どわかりませんでした
わかったのは…約束と明日…くらいの単語で、僕は明日何があるんだろうと思いながらも、慣れない山歩きのせいでいつしか深い眠りに陥ってしまったようでした…
翌朝、僕は随分と早い時間に起きてしまいました…
僕は朝、目覚めてから今日は僕が何者なのか…約束の意味を…十数年前に何があったのか…
…そして…彼女の事も…
そんな諸々の事がわかるような予感を強く感じていました…
僕はその日、海岸に沿いながら古い漁師町を歩き回っていました…
…そして漁師町を抜けて、その海岸にやっと…辿り着きました…
見覚えのある海岸へ…
[前頁へ][次頁へ]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!