誰かに聞いた怖い話
・・・ふたつの祟り4
.
『なあ、確かに蛇を焼き殺したのは残酷で酷い事だけど…どうして弁財天を奉っているとマズいんだ?』

不意に旅行好きの彼が尋ねて来た…



『それはね…』

その問いかけに私が答えようとすると、代わりに院長の息子が答えてくれました



『君は霊獣って知ってるかな?う〜ん…知らないか、まあそれとはちょっと違うんだけどね、神さまの代わりに人々に御告げを伝えたりする動物の事を、神さまの使いって言うんだよ』

『神さまによって違う動物を使っているんだけどね、弁財天のお使いの動物は白蛇としてる神社が多いんだよ』



『へぇ、そうなのか…なら他にも居るんだな?』



『あぁ…有名な所だと…太閤さんを奉った日吉神社の猿かな?あっ、太閤さんは猿で有名な豊臣秀吉の事な』

『他には…カラスか、三本足のな』



『ふう〜ん、そうなのか…と言うことは…村の守り神の使いを殺しちゃったって訳だ』



『そう言う事になるね』



『わかったよ、話の腰を折ってゴメンな』



『別に良いって…ついでに説明して置くと、弁財天って弁天様の事だからね』

『じゃあ続きを話すよ』





男と妻の間には、2年前に娘が生まれていた…

[前頁へ][次頁へ]

33/97ページ

[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!