誰かに聞いた怖い話
・・・ふたつの祟り3
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『あれには…本当に驚きましたぜ』
『切り株を取り除こうとしたうちの若い衆が、蝮に咬まれた事もですが…蛇にガソリンを撒いて燃やしちまうとは…』
『でも……焼き殺したりして大丈夫だったんですかい?』
『確かこの村にある神社に奉られている神さんは、弁財天だと聞いとりますが…』
『そうじゃ…確か弁財天だったと思うが…』
『そう大した事でもあるまい…お前迄信じているんじゃあないだろうな?頭に黴の生えた村の老人達のように…』
『そんな事だと、これからの仕事を任せる訳にはいかんぞ』
『ご心配には及びやせん、私は祟りとか呪い何てものは信じていませんや』
『それよりリゾート開発の認可は下りそうなんで?』
『その件はあの先生…国会議員の先生に頼んである、来年にも通るじゃろ』
『じゃあ計画通りに進ませて頂きやす』
『遅ればせながら、今日宴会の席でおっしゃってた旧家の娘との縁談、お目出度う御座いやす』
『これで反対する者も居ないでしょう』
『まぁ…政略結婚と言うやつや』
その時は男も、本心からそう思っていたのだった…
…それから別段何事も無く、3年の月日が流れていった…
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