誰かに聞いた怖い話
14話…御神木
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『そうか……じゃあ話すか……その男の枕元に毎晩立った…女の幽霊は…死後だいぶ時間が経過していた事もあって…』
『待った!』
『やっぱりいい!喋らなくていいよ!』
彼に尋ねた友人が、慌てて取り消しました…
『いいのか?』
『フッ…それが…正解だな』
『暫くは肉を喰えなくなるぜ…』
ひとしきり意見や冗談を交換した後、私が話す2巡目の順番が来たようだった…
『皆は、御神木って聞いた事はあるかな?』
『私の母方の実家がある地方には、一つの伝説と言うか、言い伝えがあるんだよ』
『村外れの大きな銀杏の木は、絶対に伐ってはいけない…伐れば、災難がふりかかる……とね』
その大きな銀杏の木の生えている土地は、以前から何人もの人が自分の物にしようとしたらしい…
けれども、その木を伐採しようとした者は、必ず怪我をするか疫病で死んだりした為、何かの祟りだと噂をしあっていたそうだ…
中には一族みな不思議な死に方をして、家が絶えた事もあったと云う話だよ…
でも、昭和の初めに村をでた若者が、東京で戦後のどさくさに紛れて、闇市から初めた事業を成功させ故郷に錦を飾ろうとしたらしいんだ…
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