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〜オリジナルSSシリーズ〜
【ヒロイン達の賛美歌〜卑弥呼〜】
「うちにとって、妲乙ちゃんはお姉ちゃんやった」

ある日突然少女の身に訪れる絶望。
なにもかもが順風満帆の筈だった。


魔王は復活した


だが結局精強な無双の英傑達の前には、完全となった遠呂智など砂塵に過ぎなかったのである。

かくして、遠呂智軍は消滅した。
納得のいかない一人の少女を残して。

「嫌や!…こんなん!…
遠呂智様ん為に…妲乙ちゃんが死んだみたいになっとるやん…
うちを守る為に…
妲乙ちゃんがぁああっ!…あぁ…」

そして少女は憎んだ。
己に絶望を齎し、最愛の人を奪っていった者達を。


僅かな残党兵士をかき集め、辛うじて味方となった呂布と董卓らとともに戦をけしかけてはみるものの、もはやそれは象にアリがぶつかりに行くかの如くであった。

「おい小娘!
どうするつもりだ!?
このまま奴らに潰されるのを待つのか!?
不服だが…今は引くぞ!」

呂布の主張は的確だった。
既に半壊した卑弥呼軍には、士気高揚のチャンスなど無く、本陣は包囲されていく。

ここで引いておかねばならなかった。


「嫌や」


卑弥呼は食い下がった。

「逃げるならあんたら逃げて…
うちの事は大丈夫やし…」
「しかし…」
「いいから」

半ば呆れた顔を浮かべた呂布に続くように、残存兵士達は赤兎馬の後を撤退し始め、本陣が完全に取り囲まれる頃にはまばらもなくなっていた。

たった一人陣の中心で、今にも破られそうな本陣の門を眺める卑弥呼。
戦慄の恐怖はすぐ底まで迫っていた。

「はぁ…はぁ…
妲乙ちゃん…見といてな…
うち…あいつら全部いてこましたるし…」

口々に出るは強気な姿勢の卑弥呼であったが、内心は不安に揺さぶられていた。

「殺されるかもしれない」

卑弥呼は改めて、戦というものの根底を感じるのだった。

頬を撫でる風、緊張に肌を滑る汗の雫。


たちまち扉が破られると、何万という軍勢がこちらに向かってくる光景。

眼をつぶる頃には、卑弥呼は深い眠りに誘われていた…


「…!」


まるで戦が先程の事のように感じるくらいの緊張感。
瞼を見開き、どうやら夢だったようだと本人は安心を浮かべる。

だが、自分の状況はあまりにも過酷なものであった。

「な…なんやコレぇっ!」
眼を覚ました彼女の身体は、四肢を鎖に繋がれ拘束された状態であった。

自分が何故、このような場所にいるのか、記憶を辿ろうにも、頭によぎるは恐ろしき戦景色のみ。

月明かりが射す凍てついた牢獄は、まだ幼い彼女の体温を急激に奪い、衰弱させていった。

「ふふ…
小娘の表情…まだ混沌に汚されてはおらぬな…」
「だ…誰やあんた!」

男は名を風魔と一言告げた後、巨漢の大男を召喚した。

「!?…」
「小娘…
お前は戦場に於いて、最後の本陣突入の際我が助けた。
まさに危機迫るところだ…」

風魔は妙に卑弥呼の身体を嘗めるような目付きで見ていく。

「あ…ありがとう…
でもあんた…なんでうちをこんなとこ放り込んだん?…言うてぇや」
「小娘は天性の光に包まれている…
我は巫女や天女や女神などという類は嫌いなのでな…
少し、まともな女子にしてやろう…」

風魔が指をパチンと鳴らした途端、遮るように仁王立ちしていた男が繋がれた少女の身体をがっちりと太い腕で掴んだ。

瞬間背筋に冷や汗が走る卑弥呼。

「な…なんなんや…
何すんねや!離さんかい!」
「何…少し混沌の世到来の為のクグツになってもらうだけだ…」

「こんとんて…ひゃ!!」

巨漢の腕が、卑弥呼の薄衣の下をわしづかみする。
「やれ」
合図とともに男は、その指に強く触れる、更なる青い薄衣をいともたやすく引きはがしてしまう。

ビリビリと豪快な音を立て、瞬時にして卑弥呼はあられもない恥辱を味会わされる。

「や!!……何すんねんすけべ!」

そんな罵声などお構いなしにと、男は気味の悪い笑みを浮かべて滴る唾液をボトボト地面に垂らしながら卑弥呼の震える身体へ巨体を擦り寄せていく。

「嫌…いややいややぁ…
よんな…」

嫌そうな顔をする彼女を見ると、男は先程引きはがした残骸の薄衣に鼻を添えてなんと臭いを嗅ぎ出した。

「な!なにしとんねんこら!
やめぇや!やめてよ〜ぅ…」
次第に頬が真っ赤になっていく。

自らが奔走した三夜。
洗い忘れたが故にたちまちその臭いは強烈に変貌していたのは本人にもわかっていた事だった。

汗と残尿の混じった下着の臭いは、少女のものとは思えない異臭を放っている。


男はそれでよだれを拭くと、何事もなかったかのように体制を立て直した。

「まさしく混沌…くく…」
合図が送られる。
すかさず、男は自らの下半身より、同じく洗い忘れたイチモツを取り出す。
ただしこちらは一年間以上洗われていない驚異の物だった。

「いや…入れた…あかんで…
入れたら…あ!…えぅっ!!あぁああ!」
「純真な小娘には、男のイチモツはやはり始めての代物だったな…くく…
安息なき凌辱の高揚を身を持って知るがいい…」

剥ぎ取られた薄衣の下に現れた肌。
台馬大国の美しい大地を思わせるかのようなそれは、まさしく、幼くも香しい女王の臭気を放っていた。
肥大化しながら周囲に桃のような甘い香りを放つそれは、卑弥呼の意思とは裏腹に突き刺されたモノを吸引、束縛し、受け入れていく。

あたかもこの時を待っていたかのように。

「いやぁあああ!抜いてぇえぇぇぇっ!
う…ちぃ…壊れてまうぅうううっ!」

汚れなく、生き抜いてきた少女の純潔は、時空を越えた世界の片隅。
恐ろしき大男により、貫かれ、脈動するように血を吐き出し続ける。

「熱い!熱い!らめぇえぇ!!
うひぃ…いっへまふぅうううう!!」
「それは結構だ」



と、ここで風魔は男のイチモツ先端から滲み出る白濁としたものを見るなり、直ぐさま男を払いのけた。

「あ…あふ…あふぅ…はふぅ…」
「ふん…
ここで汚すにはまだ早い…
混沌を流すのが先だ…」

風魔は決心したように、いかにも不敵な笑みを現す。
少女の絶頂寸前の顔を眺めながら。

「やめ…て…や…
うち…かえりたい……」
「なかなか上玉な女子よ…
お市という女子の次によい逸材だ…
くく…案ずるな。
すぐに染めてやる…」

少女の願いは届く筈もなかった。

半狂乱と化した風魔の野望に飲まれ、卑弥呼はついに抵抗心を失いつつあった。

が、次こそはフィナーレとばかりに、風魔は次なる策を考じた。

「くちよせの術…」

風魔が印を結んだかと思えば、みるみるその姿が淫らな蛇の集合体のようなうねる生物へと変貌する。

蛇の頭にはイチモツのような突起が備わり、伸縮自在に動いた。

「あんたん事…ゆるさへんで…
絶対泣かしたるからな…はぁ…はぁ…」
「くく…元より赦しなど不要。
さぁ、いい声でいななけ…」

「う!…やぁああああああ!!」

触手状に伸びるそれらは卑弥呼の身体の隅々を蹂躙し、刹那の間でがんじがらめに固めた。

長い足袋の中にまで奇しく伝うそれは、不気味な黒い汁を出しながらはいずり、それを見る卑弥呼の小さな目に、戦慄の光景を焼き付けていく。

「も…もうやめてぇやぁ!!
あぁっ!!」

問答無用とばかりに、触手はひたすらはいずり、ひたすら隅々へ黒い汁を放ち続けていく。
汗の滴る股の裏、脇、首筋から胸の谷間に至るまで全てを。

「ふふ…
その黒い汁は混沌液…
身体に触れれば、そこから全身に神経毒が周り、気違いのそれを呼び起こす…
身も心もとろける快楽に酔いしれながら、幼いその身を混沌に染めるがいい…」
「あ…あ…あ…あ…あああ…」
「そしてそのまま、我が新たな同士を孕み続けろ…
光栄に思え…
貴様は我が弟子を産む母になる…
その小さき身体でな…」

卑弥呼の意識は侵食されつつあった。

抵抗の意思を失ってしまったが故に、力無きただの小娘と化した少女は、混沌に自らが染められていくのをただ眺めている事しかできない。

「さぁ…詰みだ…」

ズボォという鈍い音が牢内に響き渡ると、もはや光を失った卑弥呼の秘部へ最後の触手が侵入。
肌の内側からでも淡く聞き取れるくらいの放水音を発て、混沌液を母となるべき者の胎内に放ち、種を植えていった。

「いやあああああああ…」



意識が跳ぶ寸前。
少女は見ていた。
涙を浮かべて立ち尽くす、姉の姿を。

だが、今やそんな姿を拝むには至らない。

何故なら

「卑弥呼たーん…
今日も孕もうねぇ…
おじさんの子供五人!!」
「はい…
うち、おじさんの為やったらなんにんでもうむで…」

「卑弥呼たん大人になったね!
色っぽいよその身体…」
「ありがとうお兄ちゃん」

「そら…出すぞ卑弥呼…
しっかり受け止めろっ…うぷ…」
「うわぁ…こんなにのみきれないよう…」


「もっと…もっと…」


卑弥呼はこの時、霞む意識の境目に何か大切な存在を思い出していた。

が、その者の名も、姿も、自分にとってどんな存在なのかも、覚えてはいない。

今彼女にある信念は、この売り出し小屋の中で、毎晩やって来る男達にその身を捧げる事だけ。

だがそれでも、時々彼女は感じる。

「うちぃ…なんか大事なことぉ…わすれてるぅ…」

次#

あきゅろす。
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