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〜オリジナルSSシリーズ〜
【ヒロイン達の賛美歌〜蔵土縁紗夢@〜】
「なかなかよい体つきですねぇ」

「さ…さっきから変なことばっかりしてるアルね!…
どういうつもりアル!」

「ほ〜ふむふむうーむ」

「人の体をジロジロ見ないで欲しいアル!!」

赤らむ頬で紗夢はファウストに怒りの乱打を浴びせる。

が、嘲笑うかのように、その全てがファウストの掌にスパパンと軽快な音とともに無力化されていく。


ただ二人だけが激しく相対する、とある無人の山の中。


「何を照れているのです?」

「て!…照れてなんか…
いないアルぅっ!!」

凄まじい音が上がる。
怒りのオーラを纏うかのように、猛烈な焔を宿したキックがファウストの顔面目掛け飛ぶ。

「危ないですねぇもう」

「!?」


そこには地に伏せるファウストの姿はなかった。

紗夢の予定では、強烈な衝撃に顔面を血に染めたファウストが、黒焦げになって吹き飛んでいく筈だった。

が、ファウストは美脚から繰り出された殺人キックを、手にした粘着性の球体に取り込んだ。

物体は脚を絡めとるようにびくともせず、いくら紗夢が抵抗しようとも離れる事がなく、加えてファウストの怪力も合わさりついに身動きが封じられた。


「は、離すアル!」

「いえいえ、また新たな研究に打ち込めそうなのでね。
少し今はうるさいので、気を失っていてもらいますか」

「な…何するアルね!?
き…きゃああああああっ」


ファウストの股間から肥大した何かが、瞬間的に紗夢の秘所を捉え、貫く。

快楽を迎えるより先に、激しい痛みに朦朧しながら紗夢は深い闇に落ちていった...


目が覚めるとそこは牢獄。

誰1人として助けになどこない魔の獄。


檻の中心部には、手足を拘束され、上体だけが馬のようになった少女の姿があった。

「く…どうすれば…いいアル…」

「どうにもできねえよ。
立て、実験の時間だ」

仮面の男が一人闇から現れた。

「わたしをどうしたいアルか?
脅しても無駄アルよ!」

男は無言で彼女の縄目を解き、冷然と紗夢の股につながる鎖を引いた。

「ひぅうっ!?」

少し記憶をさかのぼると蘇るのはファウストとの闘い。
彼の何かが彼女を刺し貫いた衝撃。

ただでさえ鎖を股に繋がれているので、振動少しあっただけで疼く。

「(わたし…どうなっちゃうアルかぁ…)」

次第に不安が募っていった。


「きゃっ」

「まもなく実験開始だ。
逃げようとしても無駄だぞ、この部屋の扉は鋼鉄製だ。
ではせいぜい励め…」


ドスン。
重々しい音とともに扉は閉まる。
まるで空白を体現したような真っ白い部屋に紗夢は閉じ込められた。

身動きの自由は赦されていても、不安だけは解消されない。

これから何が始まるのか。
実験とファウストの言っていた研究対象とは何か関係があるのか。
わかっているのは自分が絶体絶命の危機に直面しているという事だけだった。


紗夢は異常な寒気を部屋の中に感じた。


「ただいまより。
蔵土縁紗夢対ファウストモンスターガチンコ勝負を開始します。」

一つだけぶらさがったスピーカーから、ファウストの声が届く。

「紗夢さん、あなたは三日間その部屋の中のみ自由です。
食事はこれから現れるモンスター達を仕留めて食べて下さい。
なお、トイレとお風呂がついてませんが、糞尿は垂れ流しで。
汗だくになってもその服でいて下さい。」

「い、いきなりなんなのアルか!?
ここから出して欲しいアルぅっ」

紗夢は枯れる程の大声を上げて、スピーカーに叫んだ。


それを無視し、嘲笑うかのようにファウストは続ける。

「わたしの可愛いペット達の戦闘データを収集するのが今回の大きな目的です。
普通の人では彼らは殺してしまいますので、よくなつく大好きな女の子、それも強い存在としてあなたには参加していただきます。

汗臭いと…うひひ…彼らもっと喜びますから…プツン!」


直後、スピーカーからは音が聞こえなくなった。

「ど、どういう事あるかぁぁぁ!」


ドスン。
鈍い音。
暗い天からは一匹のクマが現れた。

「これが…ペット…
や、やるしか…ないアルね!!」

獰猛な野獣はのしりとゆったり移動を開始する。

その視線の先には戦闘体制に入った紗夢がおり、紗夢にもこのクマが近づいて攻撃してくるであろう事を悟れた。

さっそくいつものように拳を構え、脚を上げ、果敢に突撃する。


「くらうアルねっ!
ハイィィィっ!」


拳と脚の混じる乱打が、猛獣に全段クリーンヒットしていく。

何度も何度も打ち付けては、同じくごり押し、クマが倒れるまで紗夢は続けた。


「ハァ……な、なんでアル…
たぁああああっ!」


数分、数十分と乱打は続いたが、猛獣が倒れ伏す気配はなかった。
まるで全ての攻撃が歯がたたない。

何万と拳を浴びせ、幾つも蹴りつけても、クマは直立していた。

紗夢はこれで、このクマがファウストのペットであるというのを再認識した。


一旦距離を取ると、攻略法を模索し始める。

だが、予想に反してクマが急激に接近してきた。


「ハァ…こ、来ないでっ」

クマの目は輝いていた。

大技を連続して出した為に急激に疲労困憊している彼女を追い詰めるように。


「う……うぁあああああっ!」

紗夢は接近を許してはいけないと、吹き飛ばすつもりで蹴りを放った。

腹部を捉え直進する赤い猛蹴。


「ジョボ」

「!?…」


紗夢はその音に耳を疑った。
視線の先では、腹部目掛け繰り出された足がクマの体に取り込まれるように沈んでいた。

「これはなにアルか!
離してっ」

捉えられた左足を解放する為、右腕でパンチを繰り出す。


「ジョボン」

同じようにこちらも吸い込まれた。

「そんな…」

片足一方で立つ体勢となる。
沈んだ手足の部分はまるで水面のように波紋を成している。

拘束を解こうと脚を引き抜こうとするが、出来なかった。


ただでさえ疲労困憊であるが為に、既に力などあまり残ってはいなかった。


「ぐひゃふふふ」

クマとは思えぬ呻き声を上げ、唾液を垂らしながら、この瞬間を待っていたとばかりに紗夢を見る。
「な、どうなってるアルか!?
からだが…」

吸い込まれた部分から、ゆっくり身体が引き寄せ始められる。

もう紗夢には抵抗する力は皆無だった。

急にクマの身体が全身緑色に変色し、軟体動物のようにうねうねと不安定な動きを見せる。


「きしゃあぁあ」

クマの頭が割れ、緑色の舌のような物が数本長く生える。

「き…気持ち悪いアルぅ…」

紗夢の脇に集中してそれらが集まり、プルプルと震える肌を嘗め始める。

「あああああああっ!
そこ…やだ…汗臭いあるぅ…」

滴る汗を飲むように、舌がなんども嘗める。

「ぴちゅぷちゅくちゅ」

水の音が耳に届く。
くすぐったさと不快感が同時に押し寄せ、悶え苦しむ。


紗夢が悶える間、クマはさらに携帯を変化させた。

全身が粘土のように軟体化し、紗夢の両足を固定する。

直立の体勢となったその身体に、何本も足の本体から触手がのびてきた。



「や…やめてアル!
嫌だ…」

粘液を纏いながら身体中を這い回っていく感覚。

チャイナドレスの下に潜りこみ、ゆっくりじっくり蹂躙していくいくつか。

服の上から液体で湿らせ胸を揉みしだく二つの分離体。

その過程の中ギチギチと縛りあげられていく少女。


「あ!…はぁ!!…んっ…」

「ぬちょねちょぷちゅ」

「きゃうぅうっ!」

一本、スカートを引き裂いてあらわとなった白いパンツへ侵入していく。

途端に自らの大事な場所が濡れる感覚を覚える。

「やぁ!だめぇぇぇっ!
そこは…ふぁっ……やぁああんっ」

水の音を上げながら、さらに湿る紗夢の秘処。

触手は徐々に肥大化するその筋を軽くほぐした後、液体と溶け、彼女の膣内へとすり落ちる。

「ひゃわっ!!…
なにか…ひんやりしたものが入って…くふぅ!…」

それを合図にしたかのように、他の触手達も全て液状化して、紗夢の身体を地面へと浚う。

液体だというのに固く、紗夢は呼吸以外の運動を許してはもらえなかった。


たちまち、パンツへと液体が染みだし、また膣へと侵入していく。
「ジョバババババ」

「やだやだやだぁだめーっ
中に入ったらダメありゅううっ」




緑の液体は彼女自身の清濁白液と混じり合う。

生物の繁殖力の限界を打ち破った、ファウストの研究成果が紗夢の身体で試される。


「はぁ…え…えぅ…
お腹が…あつい…あるぅぅ…
わたしどうなっちゃったあるかぁ…」


その答は残酷なものだった。


「あ…ああああ…ぁあ!!
あん!…で、でるぅうううっ」

「ズボァアア」


なんと、紗夢の胎内で触手の子が誕生していた。

筋目を割り破るように何本もの触手が姿を現す。


子らはすぐさま母親である紗夢の身体に張り付いていく。
母親の胸を撫で愛撫し、乳房に花のような二つが吸い付き養分である母乳を吸収する。

「な、なんで出るあるか!?
わたしまだ…じゅう…
ふわぁあああああああん!!」

「ちゅうちゅうちゅう」

「やめ…やめるあるううううっ!」
触手達は愛情一杯に母乳を飲んでいく。

甘美な香りがあたりに漂って、紗夢は自らの母乳の初めての香りに戸惑いながら、液体にまみれ、堕ちていく。




胸元は引き裂かれ、不本意な我が子に不本意な恵みを分け与えている自分がなんとも悔しかった。



「実験終了」
スピーカーから声が聞こえた。

あられもなく倒れ伏す半裸の少女の顔には、安堵はなかった。


「ぴぎいいいいい」

「はぁ…はぁ…はぁ…」


股間から触手達が引き抜かれる。

「食べるか?」

監視員の男がそれを差し出す。

「い…いらないある…」

「そうか。
替えの服を置いておくぞ」

紗夢は部屋の片隅で膝を折ったままだった…



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