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勇者ものがたり
精霊さん大好き
キラキラと舞うように輝くカラフルな光を眺めて、ひとまず息をつく。


精霊たちがいてくれるなら、これほど心強いものはない。



「よし。」


立ち上がり服や髪に付いた花びらを落とすと、軽く体を動かす。

「…?」

寝起きの所為か、どことなく違和感を感じた。
握りしめた拳にほとんど力が入らない…。

改めて持ち物など身の回りも確認するが、服装や持ち物には特に変わりがないようだ。



武器:木の棒      ★攻撃力1
服装:普段着・普通の靴 ★防御力1





しょぼい攻撃力と防御力とは言うなかれ

これが唯一のまともな服だったんだ。





・・・いやだって、伝説の剣とか盾とか鎧とかなんだかんだ色んな種族から(半ば無理矢理)渡されたけど
どれもダサ…あ、いやキランキランの金色でマジまぶしいっていうかさすがにちょっとあの・・

ゴテゴテしてるしね・・・?

おれには似合わないかなー、

うんそうそう。


それに剣とか盾とかむしろ邪魔かなあって、俺精霊魔法とかも使うから、ある程度は精霊サポートでなんとかなるしさ…うん…









正直に言おう。




俺はあんな格好で外を歩くくらいなら潔く死ぬ。



もしくは実家(※精霊の森)に引き込もって精霊たちと一生戯れているわ。最高だね。





(一応ステータスがカンストしていることとか、なるたけ勇者っぽくない格好して面倒くさい人達に目を付けられないようにとか、それっぽい理由もあるけれど…)






おっと、

いやいやまあそんなことは今はどうでもいい。


ええっと


とりあえず、ここは本当にどこなんだ…?

精霊の森とは違うようだし、世界中あちこち旅したけど、全く見覚えのない景色だ。



これじゃ迂闊に移転の魔法も使えない。



うーん、そうだな…なになに、ふむふむ。

どうやらここから歩いて一時間くらいの所に村があるようだ。
そこに行けば何かしら情報が手に入るかもしれないな。





え?何?

なんで村の場所がわかるのか?






ふっふっふ、よくぞ聞いてくれた!


それもこれも、すべてこの可愛い可愛い精霊さんたちのおかげなのだ!!

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あきゅろす。
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