勇者ものがたり
初代勇者は精霊遣いです
いやいやいやどうなってるの?
え?俺の記憶ではちょっと前までお空は真っ赤だったはず
え?
ええ??
お、落ち着け俺。
何が何だかさっぱり分からないが、どうやら俺は今現在異常な事態に遭遇しているらしい。
まずここで一つ確認しておくべきこととして
俺は目を閉じ意識を集中させる。
(もしこれで反応がなければかなりまずいな…)
と内心冷や汗をかきつつ
俺はそっと呼びかけるように
『精霊』
と告げた。
『――――!?――』
『――!――!』
すると急速にあたりが騒がしくなっていく。
俺はそれが成功したことを確認し、安堵するように微笑んだ。
「よかった…。」
そうしてうっすらと見開いた視界の先には
『おきた』
『おきた!ゆしぁ』
幾多にも重なる、鈴のような声で、俺の帰還を歓ぶ無数の精霊たちがいた。
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