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企画・アンケート小説
3

「な、にしてんだ……ガロード?」
「いや、この、それは――……それよりも二人は?」
「私達、ヒイロさんの見舞いに来たの。皆から、花束もって…」
「そっか。」
「何で中に入らないんだよ?」
「中に誰かいるから、いつ入ればいいのかタイミングがつかめなくて(苦笑)」

だが、そんなガロードの杞憂もがらり、と向こうからドアをあけたので意味がなくなる。
ドアを開けたのは―――キングオブハートのその人。

「「「ドモンさん…!?」」」
「何だ、お前達。中に入らないのか?」
「あ、うん。お邪魔しマースー。」
「それじゃ、俺は行くぞ。」
「あぁ。わざわざすまなかった。」

中に入ると、綺麗だった。ヒイロは起き上がっていて、然程傷は深くない。一応申し訳ない程度に点滴をして、包帯を巻いている程度だ。
エウレカが花瓶に花を生けている間、ガロードは頭を下げて謝る。

「ヒイロ、ごめん!!」
「……?」
「俺、あんとき―――……でも、無事でよかった。」
「・・・・・いや、謝るほどでもない。俺はエージェントだから、人並以上に痛みは慣れている。だから、お前が気に病むほどでもない。」
「あ……それなら、いいんだけど…」
「俺から言うのもなんだけどさ、ヒイロ。―――もうちょっと、自分を大事にしなよ?いくらエージェントだからって命は一個しかないんだ。」
「!!!」
「どうしたの?」
「……先程ドモンに同じようなことを言われた。お前はもう少し自愛の心を持ったほうがいい。どんな強い格闘家だって体を壊したり、己を軽んじたら生死にかかわる大惨事を引き起こすこともある――と。」
「あの人らしいや。」
「レントン、ドモンさんの事知っているの?」
「いや。―――ケーンさんや、バレルから聞いた程度だよ。」


クスクスと苦笑するレントン、エウレカ。ガロードはヒイロが怒っていないのがわかったので、頭を上げる。そこに、ヒイロがポン、と撫でる。それは彼なりの挨拶の仕方。
エウレカ達とガロードが一緒に出て行く。ヒイロは窓から見える景色を眺めていた。

自分たちのいた世界と限りなく近く、そして遠い世界。
幼いころから兵士としての訓練を受けた自分ならまだしも、自分と同年代の子供達が銃や兵器に乗って戦うのはどこの世界でも変わらないのかもしれない……そう感じ始めていた。日頃の疲れもあったのか、ヒイロはそのまま眠ってしまう。




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