[携帯モード] [URL送信]

世界と私
013.親分と子分









 「こっちだ名前!」

 「早くおいでよ名前〜!」

 『ま、待ってくださいよ〜!』




 とってもチャーミングなくるんが
 お揃いなヴァルカス兄弟が私の
 数メートル前を走っていて手招きをしている。
 二人とも可愛い顔をしておきながら
 やっぱり男の子、足がものすごく早いし
 半端なく持久力がある。
 私はもうすでに息があがっていると
 いうのに二人は辛そうな表情ひとつしない。
 …す、凄い





 「おせぇよ、名前」

 「先行っちゃうよ〜?」

 『お二人が早いんです…きゃ!?』




 いきなりロマーノくんにお姫様抱っこを
 されてびっくり。降ろして下さい!と
 暴れているとフェリシアーノくんに
 「落っことされちゃうよ?」
 と言われてしまった。






 私を持っているというのに
 ロマーノくんはそのまま走りつづけて
 いる。お、重くないのでしょうか
 いえそんなことないはず!!!




 「つーいた!」

 「よし、名前降ろすぞ?」

 『は、はい』




 ついた所はスペインのアントーニョさん
 のご自宅だった。
 わあ久しぶり…




 「スペイン兄ちゃーん!」

 「ふぇ?」

 「あ、いたいたー!」




 フェリシアーノくんが
 アントーニョさんを呼ぶと
 本人が畑から笑顔ででてきた。
 肌はこんがりとやけていて頭には
 麦わら帽子、手には大きなトマトが
 はいっているかごが握られていた。
 ああきっとトマトの収穫を…



 『でもどうしてここへ?』

 「なっ、す、スペインのヤローが
 名前に会いたがってたから…」

 『…』

 「な、なんだよコノヤロー!」



 顔を真っ赤にしているロマーノくん。
 …………可愛いです




 『優しいんですね、』

 そういうとさっきより顔を赤らめた。





 「うひょおおおっ!ぶへっえっ
 名前ちゃんやないのぉぉおお!!!!
 かっ、かわえ、かわええなあ相変わらず!
 この前世界会議で会った時より
 またべっぴんさんになったんやないの!?
 ちょ、ちょーもっとこっちにきて
 親分に顔みせてやー!!!!
 なっ…名前ちゃんやらけえなあ…」

 『あ、アントーニョさん、
 頬ずりくすぐった、いです』

 「ちぎーーーーー!!!!」

 「ヴェー名前があああ!」




 アントーニョさんも相変わらずの
 マジンガントークがお上手で。
 そういおうとしたのも束の間、
 脇の下に手をいれられ、
 空に高く持ち上げられた。




 「軽いなあ、ちゃんと食っとるー?」

 『た、食べてます!』






 お父さんみたい


 (なんだか落ち着きます)




 





 *0801*

 アントーニョさん
 好きですふそそそ







[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!