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5
ふ、と気がつくと俺はベッドで一人で眠っていた。時間が何時かわからず、体を起こす。無理を強いられた体が痛む。


「いってー・・・あのやろう、」


イライラしながら悪態をつく。本当にムカつく。ベッドサイドにあるデジタル時計を確認するとまだ早朝だった。だが、すでに千暁は出掛けたようで部屋の中は物音1つしなかった。


千暁が部屋にいる時間はほとんど少ない。
大抵セックスして寝て、また出掛ける。よそにまた部屋を借りているのか、ただ忙しいだけか、どうであれ興味はない。早くここから出してほしかった。



ふ、と首に重みを感じる。手を当てるとその感触に一気に血の気がひく。



洗面台にいき鏡で確認する。そこには紛れもない、首輪があった。




「な、んだ、これは。」




もともと頭のおかしいやつだとは思っていた。思っていたが、まさか。ここまでとは。


何を思って俺に首輪をつけた?
一体、なにを、



膝が震えて、立っていられない。その場にうずくまり、俺は体を抱き締めた。




別にこの首輪に鎖があって繋がれているわけではない。が、もう繋がれてるも同然だった。玩具にでもする気なのだろうか。あの男は、俺を。



理解、出来ない。





自由を奪い、服を奪い、今度は心をこわそうというのか。





(負けて、たまるか!)





家に帰るまで、絶対に負けない。

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