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7
早水の家に遊びにはあまり行くことは少なかった。早水があまり呼んでくれないこともあるが、俺自身早水の家にいる犬が嫌ですぐに自宅に早水を招いた。


その日はたまたま早水の家にいった。学校から課題があってその参考書が早水の家にあったからだ。正直二人っきりになると課題どころじゃなくなるんだけど。



「南条。」


案の定、課題どころじゃなく早水にちょっかい出していたら睨まれた。それでもやめられない。少しだけ、といってその唇を貪る。正直早水のことだからすぐにぐずぐずになってなし崩しになると思っていたが思いっきりゲンコツを食らわさらた。



「はい。おわり。さっさと終わらすぞ」



そういって早水は課題に取り組み始めた。いつもと違う早水に困惑する。キスをした時に握りしめた手はひどく冷えていた。



今日の早水は何か違う。
妙に緊張しているというか、怯えている?


不服だが俺も課題に集中した。





「あら、おともだち?」




課題が終わり、帰ろうとするときに女に声をかけられた。早水によく似た顔立ちの女。母親にしては若すぎる。



「どうも。姉の繭です。」

そう笑う女をよそに早水は俺の腕を乱暴に引く。挨拶を返すこともできずに俺は早水の自宅をでた。早水はそのまま自宅に戻る様子はなくて俺の腕を引いたまま俺の家に向かっているようだった。



「早水、きょうだいいたんだ、」


早足の早水にそう声をかけるも返事はない。ひたすら前を向いて歩いている。質問しても無駄なようで俺は早水に身を任せた。


俺に家に着けば祖母が早水を迎えた。祖母に挨拶をして自室にこもる。扉を閉めた瞬間に早水は俺の唇に噛み付いてきた。早水からの荒々しい口づけは初めて。でも下手くそだから主導権はすぐに自分に移る。


唇を離すとお互いの混じった唾液がだらりと口元を流れる。



「南条、したい。」




早水に上目遣いでそう言われたら、理性は粉々に壊れる。すぐにもう一度早水に噛み付いて服を剥ぎ取る。ベッドはすぐそこなのにその場に早水を押し倒す。早水は何度も俺の名前を呼んでしがみついてきた。


俺たちはまだ最後までしたことがなかった。怖がる早水に無理はさせられなくて指を入れたこともない。丹念に早水の体を愛撫して擦り合うことが多かった。



「は、ん、んぅ、な、南条、」



「早水、早水、可愛い、」




「な、南条、南条、い、いれて、ほし、ぃ」



その言葉を聞いたとき、思わず体が固まった。いれて、ほしい?いつも怖がってばかりの早水がそんなこというなんて。どんな、心境の変化?


いつもと違う早水に少しだけイラついた。何かが、早水の中にある。何かが早水を焦らせている。俺じゃない何かが、早水の心の中にある。そう思うと酷く不愉快だった。


「まだ、だめだよ。もっと、準備しないと」



「う、やだ、したい。したいよぉ」



泣き出しそうになる早水を抱き上げる。その涙を吸い上げ目尻にキスを落とす。



「どうしたの、早水。」



そう聞くも早水は応えない。俺の首に巻きついてきつくしがみついた。早水の額にキスをする。そのまま早水を抱き上げてベッドにもぐりこむ。ポンポンと背中を撫で落ち着かせる。早水はそのまま目を閉じて眠りについた。











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