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3
ボロボロと泣き出す恵に思わず驚いた。無理矢理飯を食わせたのが不味かったのか?嫌いなものはなかったはずだ。



「恵?」



握りこぶしは手が真っ白になるまで握りしめている。何を我慢してる?あの、恵が。




弁当をテーブルにおいて手を簡単にふく。機嫌を損ねた恵はソファにうずくまってしまった。最近癇癪を起こすよりもこうして不機嫌になることことが多い。癇癪を起こした時は恵が俺に完全な支配を求めて従っていればいいが、この場合は違う。俺が正しいアクションを起こさないと治らない。




(前までは、セックスすれば簡単に機嫌はなおっていた。)





それでダメなら、俺では満足出来ないということ?




恵が誰と性交渉しようと目をつむってきた。仕方ないことだと。ガキの俺はいくら嫉妬しようとそれは無駄でおわる。きりがない。





まだ、恵を縛れない。





「恵、そんなに嫌だったのか?」



できるだけ、優しく囁く。頭を撫でると綺麗な髪の毛が手をすり抜けていく。


恵は俺の方をちらりとのぞきみた。す、と手が伸びてきて首に絡み付く。甘えるように首筋に顔を埋めてきた。




それをしっかりと抱き締める。最近恵が俺の腕の中に収まりつつある。それが、ひどく心満たされた感じがした。





「清陽。絶対に、逃がさないからな」





小さな声。






はやく、もっと小さな存在になればいいのに。どうせお前は弱いんだから。






「知ってる」




逃げられない。逃がさない。逃がせない。





そう心で呟くのは、お前だけじゃない。

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あきゅろす。
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