虹27
ゲームを始めようか、先生方?((待てぇぇええ!!))/コロ27R(?) 10+
ドンッ!!!!
バンッ パリーン ガシャンッッ
ドガッ バンッ!!
母さん、元気にしてますか?
今日も今日とて、ボンゴレ邸は賑やかです。
俺は、今日も頑張って仕事していました。
イタリアは、いい所で皆、良くしてくれます。
……でも、俺の心はそろそろ折れそうです。
ああ、またガラスが割れた…。
あれ…? てか、あの無残な残骸に成果てたのって…ディーノさんから貰った花瓶だったよね…?
廊下の隅で穴だらけになってるのは…確か、ザンザスがくれた絵画だよね…?
遠い東の国に居る母親に心の中で呟きながら、少し遠い目をしたドンボンゴレ―沢田綱吉は、目の前で行なわれている戦いを呆然と見つつ、壊されたものを一つ一つ目で確認していく。
「ツナは、俺と一緒に行くんだぞ、コラ!!」
「いいや、お前みたいな筋肉馬鹿と行きたい訳ねぇだろ。俺と行くんだぞ?」
「はっ。てめぇみたいなくるりんもみあげと一緒に行く訳ねぇだろ、コラ!! 俺だ」
「てめぇ、言ったな?! このもみあげは、俺のチャームポイントだ! このコラコラ星人!!」
互いに睨み合って、最終的には『『…ぶっ殺す!!』』と言って青筋を立てているのは、青と黄色のアルコバレーノ。
何で
こうなるんだ……
こいつ等は…!!
と、頭を抱える綱吉に構うことなく、二人の戦いはヒートアップされていく。
喧嘩(と言う名の殺し合い)の理由は、誰が綱吉と一緒にディナーをするか、だった。
久しぶりにマフィアランドから来たコロネロと久しぶりにオフだったリボーン。
綱吉が今夜は仕事がなく空いてるというのを同時に耳にした二人。
そして、考えた事は一緒。
リボーンとコロネロは、夕方になると、3日振りに早く仕事を終わらせた綱吉にディナーをと、同時に誘いに来たのだ。
綱吉は、最初二人が誘ってくれた事にビックリしてた…が、直ぐに『じゃあ、3人で行こうか』と言うため口を開く前に、リボーンとコロネロの喧嘩が始まったのだ。
始めは、ただの口論。
しかし二人とも基本的に短期なのだ。
直ぐに武器を構えだし、今に至る訳だ。
二人とも、銃とライフルを撃ちながら、今みたいに挑発し合うものだから、戦いは更にヒートアップするばかり。
そして、それと同時に執務室は壊れていく…。
普通のマフフィアが(マフィアに普通も何もないが…)二人争うならば、こんなに執務室は壊れない。
何せ暴れているのは、あのアルコバレーノなのだ。
中小マフィアのいざこざが可愛い子どもの喧嘩に見えるくらいの差があるのだ。
執務室だけならば、ほぼいつもの事だから徹夜明けの綱吉もこんなに頭を抱えないだろう。
…しかし、今回は相当頭にきているらしいアルコバレーノ二人は、被害を廊下にまで拡げていた。
執務室一帯は、もう半壊に近い。
ああ、何で3日間の徹夜の仕事明けでこんなドンパチ見なければならないんだろう?
しかも、執務室はほぼ全壊。
今だ被害は、拡大中??
何だこれ?
あ、何か思い出したり、考えてるうちに腹立ってきた…
ホント、何これ?
イジメ?? 嫌がらせ??
もう、この際どっちでもいいや。
このガキ二匹にお仕置きしないとなぁ…
いくら温厚な綱吉でも、3日間の徹夜の後のドンパチを見るのはいくら何でも限界だったみたいで、怒り心頭だった。
普段のキャラまで変わってしまっている。
バンッ!! ドッカーンッ
「はん、こんな弱弱しい弾当たるか!! コラッ!!」
「はんっ 趣味の悪ぃお前みたいな図体だけでけぇライフルなんかで、俺を殺れる訳ねぇだろ?」
「何だと、コラ!?」
「何だよ?」
「塵も残さず、あの世に送ってやるぞ、コラ!!」
「そりゃ、こっちのせりふだ」
こちらはこちらで、更にさっきより盛り上がっている。
後ろに居る綱吉がどんな様子かも知らずに……
バンッ!
バンッ!
突然、響いた二つの銃声。
再びリボーンとコロネロが銃を構えた所で二人の頬スレスレを後ろから銃弾が一発ずつ掠めていく
「「な、何だ!?」」
ほんの一瞬、呆けた顔をしたが直ぐに二人とも我に返って、同時に叫びながら、弾丸が飛んできた方向を振り向く。
「何だ、だって?」
「「ツ、ツナ!?」」
そこには、満面の笑みで微笑むドンボンゴレが居た。
「何すんだ!? コr…!」
「今忙しいんd……!」
二人同時に綱吉に文句を言おうとしたが、直ぐにいつもとは違う綱吉の様子に気付く。
そう、綱吉の目が笑ってなかったのだ…
「ねぇ? 俺さ、仕事終わったばっかなんだよね…」
綱吉が、笑顔のままそう言うと同時に、二人の肩はビクッと跳ね上がった。
やべぇ…完全に切れてる。
どうすんだよ、コラッ
二人は、横目で目を合わせながら、読心術で会話をし出す。
「ねぇ、今話してるのは俺だよ?」
「あ、ああ」
リボーンは、綱吉の言葉にただ一言そう言うしかなかった。
「喧嘩の理由はさ、この際置いといて……ちょっと、お前等こっちおいで?」
口調は、柔らかいが有無を言わせない口調に二人は、逆らえるはずもなく、黙って綱吉の近くまで行く。
「正座」
それだけを言った綱吉にも二人は、無言のままただ従う。
「さて、ここで…少し俺とお話をしようか?」
融通のきかない子どもに言い聞かせるような口調の綱吉に二人は、冷や汗を流す。
そして、喋らずにひたすら俯いた。
「まず、俺はここ3日間仕事詰めだった…お前等も知ってるよなぁ?それで、今日やっと仕事が一段落ついたんだよ?俺は、ゆっくりしようと思ってたんだけど……何故か今仕事が増えた。何故か分かる??」
おい、そりゃこれ、俺等だよなぁ…
と、お互い同じ事を思いながら、二人は横目で目を合わせた。
「そう、お前等だよ。何? リボーン、忘れたの? 俺だって、読心術くらい使えるよ」
リボーンもコロネロも動揺し過ぎて、簡単に心を読まれてしまう。
「本当、二人は戦闘が好きだよね?…じゃあ、弟子の俺が手伝ってあげますよ。ゲームでもしようか、先生方?」
俯き何も言わない二人に何を思ったのかいきなりそう言い出す綱吉。
そして、直ぐに頭上で銃の安全装置が外れる音が二つする。
二人は、嫌な予感がしつつも恐る恐る綱吉を見上げた。
そこには、銃を二丁構えた綱吉が居て……
「俺、先生が良かったみたいだからさ…銃の腕には自身があるんだ。でも、やっぱり俺もまだまだだからさ……手元が狂って当たっちゃうかもね?」
ニッコリと笑ってそう言うと同時に、綱吉は銃を………………
撃った。
二人は、至近距離にも関わらず、驚異的な身体能力で弾を避ける。
「ちょっ、待て!! コラ!!」
「ツナ、話せば分かr…」
「さぁ、ゲームの始まりだよ。先生方?」
だが、完全に目の据わった綱吉は、無常にももう一発銃を撃ちながらそう宣言した。
(ちゃんと避けないと本当に当たっちゃうよ? 俺的には、何発か当たってくれるとスッキリするんだけどね)
(待てぇぇええ!!! 待つんだ、コラ!!)
(ツナ、俺達が悪かったって!!)
(分かってる。ちゃんと急所外すから)
-END
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