No.013
Re-flame
目が覚めると、もう辺りは明るくなっていた。
だが居たのは乱菊さんの部屋ではなくて…
「ここ…」
「執務室だ」
「おはよう、緋色!」
「おはよう、乱菊さん、冬獅郎くん…それに皆さんも」
そう、執務室だった。
乱菊さんがあたしが起きたときにみんながいた方がいいでしょってことで連れてきたらしい。
起きたらまずびっくりだ。
冬獅郎くんや乱菊さんはもちろん、恋次くんややちるちゃん、修兵くんや桃ちゃん…他にも隊長、副隊長がいっぱいいたのだから。
うん、びっくりだ。
「緋色、俺達はお前を護る。だから…もっと俺達を頼っていいんだぜ?」
「俺がお前を護ったるわ…だから、安心しぃ…」
冬獅郎くんの言葉が嬉しかった。
それと同時に、いつだったか言われたことを思い出した。
名前なんて知らない。
その人が誰なのかさえも…。
でも、温かった。
「ありがとう…!」
ちゃんと笑えてたかはわからない。
でも、伝わればいいな…この感謝の気持ち。
そして、あたしもみんなを護るって覚悟を。
再炎
(大丈夫、あたしはやれる)
(きっと大丈夫だから)
090403
九条雨音
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