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冒険の書
目の前にモフモフが…
『驚いたな、完全に気配は絶っていたのに…』

「………」

これはなんだ?

俺の目の前には白、いや…銀 シロガネ か?

銀色の毛色の狼、と言っても狼の3倍くらいデカいけど…

『おい、人間…?』

狼はお座り状態でこちらを見ていた。

『人間、我を無視するな…』

心なしか声が震えている。

「あぁ、悪い…少し見惚れていたんだ」

俺は昔から動物が好きだ。

毛並みが良い動物は特に好きだ。

銀の毛が風にたなびいている様は気高く、美しい。

『み、みと!?そ…そんな事言っても我は何もしないぞ!!』

「へぇ、狼でも照れるんだな」

そう思うとクスリと思わず笑ってしまった。

『わ、我は狼などではない!フェンリルであるぞ!!』

照れたと思えば今度は怒った。

「フェンリルな…まぁでも見た目狼だし」

狼でよくね?と笑うと『もう知らん!』とそっぽを向いてしまった。

こっちの世界にいる動物は感情豊かなんだな…多分。

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