冒険の書
そしてもう一つの世界
「もう一つの世界とはどんなところだ?」
よくあるパターンでは魔法が使えて魔物がいて、とかそんな感じか?
「うん、君が思ってるのと大体同じ感じ!」
…さっきから何気に心を覗かれているのが気になってしょうがない。
「あは♪だって僕神様だし!」
どうやら天使と思っていた男は神だったらしい。
「まぁそれはどうでも良い…その世界に行った後俺は何をすればいいんだ?」
それに魔物やら魔法があるなら一般レベルの俺が言ってもすぐ死ぬんじゃないか?
「うーん、じゃあ今回は僕のミスで君にも迷惑かけちゃってるし…特別に僕と同じくらいの能力を付けてあげる!」
同じくらいと言われても神がどのくらい強いかわからないし何とも言えん…
俺がそう思うと神はにっこりと笑った。
「大丈夫!僕ってこう見えても創世神様の次に強いから♪」
「その言い方だと他にも神がいる様な感じだな」
「うん!僕の他にも80人くらいいるし、世界だって100個以上あるんだよ?」
ほぉ、そりゃすごいな…
俺がそう思うとエッヘンと胸を張る神。
まぁでもそんだけいて創世神の次に強いなら弱くて死ぬなんて事は無いな…
ホッと一息つくと神は良しっと頷いて言った。
「じゃあそろそろ送るね!」
其処で俺はある事に気づいて神に待ったをかけた。
「ちょ、ちょっと待った!!」
神はキョトンとして首を傾げる。
「俺、胎児からやり直しだけは嫌だからな…」
そう少し強めに言うと神はクスクスと笑った。
「大丈夫だよ、君は最初から王都の近くの森に送るつもりだったからさ!」
「そうか…あ、後はあんたと向こうに行っても話が出来る様にして欲しい」
俺はそういってハッとした。
「え…」
神は驚いて目を見開いていた。
「すまん、今のは忘れてくれ…」
こいつがあまりにもフレンドリーだからあまり気にならなかったが…
こいつは神で一般人の俺がこうして話しているのも奇跡に近いんだ。
「ううん、嬉しいよ…じゃあ僕の事を呼べばよっぽどの事がない限り通話が出来る様にしておくよ!」
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