冒険の書
たかったなぁ。
「さて、王都に向かいますかね…」
腕を伸ばしながらそういう俺。
なんかもう疲れた…
さっさと王都行って宿かなんかで休みたい。
「では我が王都までの近道を案内するであるよ」
ジェイドが胸をはってそう言う。
其処で俺は先程から気になっていたことを言ってみることにした。
「ちょっと歩きながらで良いから質問しても良いか?」
流石にいつまでもここで泊っているわけにもいかないのでジェイドの隣を歩きながらそういえばなぜか頬を赤くするジェイド。
今のどこに照れる要素があった…?
「ぬ、主の質問にならなんでも答えるであるよ!」
「まず一つ目、俺の事は朔夜と呼ぶこと!」
あれ、これって質問じゃなくね?
ま、いいか…
「二つ目!その口調何とかしろ、ウザいから」
やっぱこれ質問じゃねぇ、命令だ。
「一つ目はともかく二つ目は酷いであr酷いよ、違うな…酷くないか?」
あるある五月蠅いので少し睨むと言い方を変えて、それも気に入らなかったらしいのでまた言い直しているジェイドに少し笑った。
「なっ笑うな!」
頬を真っ赤にして睨んでくるジェイド。
これだからイケメンは…
はぁ…と溜息をつくと何処からともなく悲鳴が聞こえてきた。
「きゃぁ――――――!!」
「う、うわぁぁぁぁぁぁ!」
あれぇ、女の悲鳴だけだったラテンプレなんだけどな…
「さ、朔夜!どどどどうするであるか!?」
折角口調を直したと思ったのに動揺からか元の口調に戻ってしまったジェイド。
「あー、まぁちょっと気にもなるし行ってみるか?」
普通に女の悲鳴だけならめんどい事になるから行かねぇけどちょっと気になるし見るだけなら良いだろ。
つかさっきっから中々王都に向かえない…
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