冒険の書
何をしよう?
「主よ、さっきから黙り込んでどうしたのであるか?」
俺の目の前で手を振るフェンリル。
「あ、あぁ…悪い」
そうだ…こいつに名前付けないとな。
「ジェイド」
名前の由来はこいつの瞳の色だ。
「ジェイド…どういう意味である?」
首を傾げて言うジェイド。
「お前の瞳の色が綺麗な翡翠色だからな…翡翠は英語でジェイドなんだ」
そう言えば「ほぉ…」と感心した声を上げるフェンリル。
「我の瞳を綺麗と…」
目を細めて微笑みながら呟くジェイドに俺も微笑んで言う。
「瞳だけじゃないさ、毛並だって綺麗だ」
最初に見た時は思わず見とれるほどだったしな。
「そ、そうである…か」
頬を薄く赤に染めて俯くジェイド。
あぁ、なんか俺ってイケメンに好かれやすいのか?
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