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冒険の書
俺、12歳の時…
「あ、朔夜!一緒に帰ろうよー」

毎回毎回事あるごとに話しかけてくるのは学校1のイケメンと言われている貴堂 雄太 キドウ ユウタ だ。

「俺は一人で帰るから」

あまり関わりたくなくて断るも引き下がらない貴堂。

「えー何で?いーじゃん!帰ろうよ〜」

正直言ってウザいです。

いや、まだこの時はイケメンだからって毛嫌いはしてない。

「ちょっと!雄太君が誘ってるのに断るの!?」

「朔夜君さいて〜」

「ありえ、ない…」

そう、理由はこいつら。

貴堂にべったりとくっついてる女子どもが原因だ。

「俺急いでるから…」

そう言ってダッシュで教室から出る。

「あ!待ってよ朔夜!!」

そして追いかける貴堂。

こいつは俺の事好きなのかと思うくらいの執着ぶりだ。

暫く走ったもののついてくる貴堂。

信号が赤になってしまったので仕方なく止まる。

「うわっ…」

何故か俺にぶつかって来る貴堂。

「えー…」

走った勢いのままぶつかられて思い切り車道に転がる俺。

「朔夜―!!」

トラックに撥ねられて転がる俺。

いや、悲劇の主人公みたいな顔してるけど貴堂…お前が原因だからな?

まぁその時は奇跡的に一命を取り留め、傷もほとんど残らず後遺症もなかった。

俺って実はすごい?

で、問題は入院中ですね…はい。

貴堂大好きな女子が何か俺に文句言ってきたんだよなー…

「あんたのせいで雄太君が傷付いた」とか「雄太君に謝ってよね!」やら「さい、て―…」みたいな。

まぁそれのせいで俺は本格的にイケメンが嫌いになったというわけだ。

[その前*]

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あきゅろす。
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