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冒険の書
目の前には新たな仲間?
「っ!!!?」

時魔法が解けた途端ヘニャヘニャと座り込むフェンリル。

『貴様、何を…これは!まさかっグレイプニルであるか!?』

少し苦しそうに俺を睨み付けるフェンリルは置いといて、グレイプニルについて調べよう。

【グレイプニル】
・神様が作った。
・着けた者が封印加減を調節できる
・調整の仕方は念じればおK

…うん、まぁいいか。

取り敢えず日常生活に害がない程度に封印しとこう。

封印を緩めた途端ガバッと起き上がるフェンリル。

『人間!何故お主がグレイプニルを持っておるのである!?』

フェンリルの質問に少し迷ったものの、全部言うわけじゃないからいいよな…

「創造魔法で作った」

俺がそう言えばポカーンと口を開けるフェンリル。

「本当にこの世界の動物は感情が豊かだな…」

っと…思わず声に出してしまった。

まぁでもフェンリルは驚いていて聞こえて無いみたいだし平気か…

それよりもそんなに驚く事なのか?

『お主…人間であるか?』

「失礼な奴だな、俺はれっきとした人間だ…」

まぁ神様並みの力を持ってるけどな。

ん?それって人間、なのか…?

…いやいやいやいや、人間だ。

うん、俺は人間だ。

「………」

『ま、まぁ良いである!これで我は主の使い魔であるか…』

ん?

「どうしてそうなった?」

いきなり使い魔とか言われて首を傾げる。

『なにをいってるであるか、我に負けたらお主は我の下僕と言ったであろう…我が負けたらそれの反対であろう?』

あれ、なんかこいつ…なんだっけ。

あぁそうだ。

「馬鹿正直な奴なんだな」

おっと、また声に出てしまった。

フェンリルは…うん、ばっちり聞いていたらしくプルプルと震えていた。

『貴様!我を侮辱しておるのか!!』

めんどくさいな…誤魔化そう。

「いや、今のは良い意味で馬鹿正直だって事だ」

大体の事は≪いい意味で≫とつければ何とかなる。

『うむ、いい意味で…か』

『ならば許そう!』と頷くフェンリル。

わお、本当になんとかなった。

『では早速契約をするである!』

契約方法は、っと…
・魔力を流す
・体の一部を互いに傷つけ、血の契約を結ぶ。

へー…血の契約なんてかっこいいじゃん。

「じゃあ血の契約を…」

俺がそう言いながら人差し指の爪で親指に傷を付けるとあたふたとするフェンリル。

『い、良いのであるか?』

「何か問題でも?」

使い魔になるっつったのはこいつだろ?

『い、いいいいや…何も問題無いであるぅ!』

ワタワタと慌てているのを無視してフェンリルの腕に少し傷をつける。

『いたぁ!?ななな、何をするであるかぁぁ』

うん、無視だ無視…

フェンリルの傷口に傷付けた方の親指をグリグリと押し付けて詠唱を始める。

「I swear to this blood
To live with you
To fight with you
(私はこの血に誓う
貴方と生きる事を
貴方と戦う事を
血の契約)
[Contract of blood]」

『いだ、痛いであるぅ!!そんなにグリグリしないでも契約はもう終わったであるよぅ…』

おし、フェンリルGETだぜ!

…うん、言ってみたかっただけなんだ。

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